デルタ航空、米国外で唯一のラウンジ 羽田に「スカイクラブ」7月29日開業

デルタ航空は、羽田空港第3ターミナルにラウンジ「デルタ スカイクラブ」を7月29日にオープンする。全体で54番目のスカイクラブで、米国外の空港では唯一のラウンジとなる。

デルタ航空は2020年3月に成田空港から撤退し、路線を羽田空港発着に移管。これに伴い、当初は同年夏のオープンを予定していたが、新型コロナウイルスの影響を受けて開業を見合せていた。今後の水際対策の緩和と海外旅行需要の回復が見込まれることから、夏休みシーズンに合わせてオープンを決めたという。羽田空港に米系航空会社のラウンジがオープンするのは初めて。

場所は第3ターミナル北側5階、日本航空(JAL)の「サクララウンジ」横の、以前は「TIAT LOUNGE ANNEX」があった場所。

延べ床面積は867平米。インテリアは米国内のスカイクラブを踏襲しながら、日本をイメージしたアートなどの装飾を取り入れた。家具類は全て、米国のスカイクラブで使用しているものと同じ、アトランタに本社を置くFutimis Systemsの製品を揃えた。座席数は230席で、ほぼ全てに電源コンセントまたはUSBポートを設置。シャワーブースは5室設けた。

ビュッフェスタイルの食事は作りたてにこだわり、午前と午後で異なる料理を出す。看板メニューは揚げたての季節の野菜のてんぷらで、朝は卵料理や焼きたてのパンも提供する。メニューは月ごとに入れ替える。また、スカイクラブでは初となるオーダー式ヌードルバーが設けられ、担々麺などを注文できる。

バーではウイスキーや焼酎、日本酒などのアルコール類やノンアルコールドリンクをバーテンダーが提供。柚子や梅など日本らしい素材を使ったカクテルも用意した。米国内のスカイクラブではドリンクは有料だが、羽田空港では空港の規定により全て無料で注文できる。

利用対象者はビジネスクラス「デルタ・ワン」利用者と、スカイチーム加盟航空会社のファーストクラスまたはビジネスクラス利用者、スカイマイルのダイヤモンド、プラチナ、ゴールドメダリオン会員、スカイチーム・エリートプラス会員、スカイマイル提携クレジットカードの本会員。当面の営業時間は午前9時30分から午後4時30分まで。

▲デルタ航空・大隅ヴィクター日本支社長

羽田空港のスカイクラブ開業に向けたプロジェクトは2017年に立ち上がり、5年越しの開業。デルタ航空の大隅ヴィクター日本支社長は、「羽田を出発するお客様に、空港でも機内でも最高の旅行体験を提供できるようになる」とアピールした。

同社の羽田発着便は現在も一部が運休中。大隅支社長は、「日米路線の運航はまだ規制されているが、オーストラリアや韓国では渡航制限緩和に伴い、旅行需要が2019年以上に増えている」としたうえで、「日本もまもなくこのような流れになる」との期待感を示した。(記事タイトルと本文の一部を修正しました)

▲キオスクでの入室手続きも可能

▲ビジネスエリアには個室ブースを設けた

▲窓からの眺望