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エイチ・アイ・エス、ミキ・グループを連結子会社化 ミキ・グループと取引の競合に最大限配慮
エイチ・アイ・エス(H.I.S)は、香港に本社を置く、Group MIKI Holdings(ミキ・グループ)の株式を追加取得し、連結子会社化することを4月28日に開いた取締役会で決議した。
ヨーロッパのツアーオペレーター事業を主力事業とするミキ・グループ29社の持株会社で、すでにエイチ・アイ・エスの持分法適用関連会社となっている。2016年7月に、提携関係強化の検討を開始すると公表していた。送客数の絶対量を確保しつつ、安定した仕入れの実現を図ることが急務であることに両社の認識が一致し、事業活動の特色を踏まえた結果、連結子会社化を決めた。取得株式数は39株で、取得価額は2,600万ユーロ。取得後の保有株式数は116株となり、持株比率は70.3%に増加する。契約締結と株式譲渡の実行日は5月上旬となる見通し。
ミキ・グループはエイチ・アイ・エスの競合となる旅行会社も主要な顧客であることから、連結子会社化後にもエイチ・アイ・エスとは分離された組織体制を維持し、情報管理を徹底した中立なオペレーターの立場を継続するとしている。
エイチ・アイ・エスは5月8日にも、ミキ・グループとの協業方針を発表。ミキ・グループの取引顧客との信頼関係維持を最優先事項として、エイチ・アイ・エスから人材派遣や組織再編などは行わないほか、ミキ・グループの顧客情報はエイチ・アイ・エスの競合情報となることから、ミキ・グループ内での情報管理を徹底し、両社で共有することはないとした。一方でアジアマーケットについては、両社で協業や提携関係を強化するため、人材交流や仕入れ商材の共有、販売強化を積極化していく。オンライン事業も、商材や販売チャネルなどを活用し、世界展開をしていくという。