シンガポール航空、東京/成田〜シンガポール線へのエアバスA380型機投入期間変更 2025年5月1日から
エアバスA350-1000型機、ワールドツアーで東京に飛来 報道陣に機体を公開
エアバスは2月14日、開発中の最新鋭機であるエアバスA350-1000型機の試験飛行機を、羽田空港で報道陣や航空関係者に公開した。
ドーハ、マスカット、香港、ソウル、台北、ハノイ、シンガポール、バンコク、シドニー、オークランド、東京、マニラの中東とアジアを巡る、3週間に渡るデモ飛行ツアーの一環として飛来した。今回飛来したのは、3機ある試験飛行機の中で完全な客室を装備した1機であるMSN065。ビジネスクラス40席、エコノミープラス36席、エコノミークラス219席を配置している。
エアバスA350-1000型機は、エアバスA350XWBの中で最大の機種。胴体はエアバスA350-900型機より7メートル長い。システムや部品は両機種で95%が共通化しているなど、他のエアバス機とも高い共通性を有する。ロールス・ロイス社製のトレントXWB-97エンジンを装備している。主翼やフレームなど約53%が炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、高荷重フレームやランディングギア、パイロンがチタンからできており、約70%で最先端材料を使用した。航続距離は8,000海里(14,800キロ)で、東京発では北米全都市、メキシコ、ロンドン、アフリカの一部もノンストップで結ぶことができる。
標準3クラス制では、ビジネスクラスは「1-2-1」配列で46席、プレミアムエコノミークラスは「2-4-2」配列で32席、エコノミークラスは「3-3-3」配列で288席の計366席を装備でき、18インチ(45.72センチ)幅のエコノミークラスを備えることができる。
ボーイング777-300ER型機とエアバスA350-1000型機を比較すると、40トン軽量化しており、飛行距離が4,000海里、燃料費がUSガロンが2米ドルの場合では、運航コストを25%削減できるとしている。エアバスA350-900型機、エアバスA350-1000型機のいずれも航続距離が同じであるため、効率的な機材運用ができるという。標準的な3クラス構成では、エアバスA350-1000型機のほうが41席多く設けることができる。
アシアナ航空、キャセイパシフィック航空、チャイナエアライン、香港航空、マレーシア航空、シンガポール航空、タイ国際航空、ベトナム航空がすでにエアバスA350-900型機を運航しており、1月末現在で146機を引き渡している。エアバスA350-1000型機はALC、ブリティッシュ・エアウェイズ、JAL、イラン航空、LATAM、アシアナ航空、エティハド航空、キャセイパシフィック航空など11社から169機を受注している。初号機は2月20日にもカタール航空への引き渡しを予定している。総受注数854機のうち3分の1がアジア太平洋地域の航空会社からの発注となっている。
日本の航空会社では、日本航空(JAL)がエアバスA350-900型機を18機、エアバスA350-1000型機を13機発注しており、2019年度から引き渡しが行われる見通し。ボーイング777-300ER型機とボーイング777-200型機の後継機として、エアバスA350-900型機は国内線、エアバスA350-1000型機は国際線に投入する。客室仕様は検討を進めているという。
エアバスA350-1000型機は今夜にも離日し、次の目的地であるマニラに向かう。