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JAL、遠隔操作ロボットによる空港案内の実証実験 2020年実用化目指す
日本航空(JAL)は、空港における案内業務での活用を想定したアバターロボット「JET(ジェット)」を開発した。
「JET」は、空港での活用を想定して、インディ・アソシエイツの遠隔操作ロボットをベースに開発された。本体にはマイクやスピーカー、カメラが備わっており、操作者は仮想現実(VR)の技術を使ってロボットの移動のほか、腕と顔を動かすことによる感情表現、音声通話を行うことができる。
開発の経緯について、JALデジタルイノベーション推進部の斎藤勝部長は次のように説明した。同社は、2016年にAIサービスロボット「NAO」による案内業務や、2017年にロボットによる手荷物の自動搬送の実証実験を行うなど、新技術を活用した空港の利便性向上に注力。しかし、「AIを使って全自動で案内を行うには、まだまだテクノロジーの進化が必要だった」(斎藤部長)。そこで、「今すぐに活用できる技術で、お客様にサービスを提供する手段として辿り着いたアイデアが遠隔操作ロボットだった」(同)という。
JALは、2018年に発表した中期経営計画(2017〜2020年度)の中で、イノベーションを生み出す基盤として「人財×テクノロジー」を掲げている。斎藤部長は、「人の力とテクノロジーが組んで新しいことをやっていくこと、お客様にサービスを提供していくことが大事なのではないかと考え、アバターロボットにチャレンジすることにした」と説明した。
「JET」はWi-Fi通信による遠隔操作が可能なため、在宅勤務で操作を行うなど、社員の働きやすい環境づくりにも貢献できるとしている。
羽田空港ではきょう24日、「JET」の運用トライアルが行われた。南スマイルサポートカウンター前に立った「JET」は、家族連れと「きょうはどこに行くんですか」と会話をしたり、お土産について尋ねた空港利用者に、おすすめの東京土産を紹介したりしていた。
「JET」は今後、国内外の空港の各エリアで空港業務に従事し、活用方法の確立と機能改修・追加が実施される予定。今後の活用方法として、海外支店の社員の遠隔操作による訪日外国人のサポートなどが想定されている。JALは、2020年の一部実用化を目指し、国内主要5空港に各1台のほか、中規模空港や海外空港にも展開していきたいとしている。