スプリング・ジャパン、東京/成田〜札幌/千歳線で増便 計12便
JAL、カリッタ航空との貨物便コードシェア開始 747-400Fに鶴丸ロゴ
日本航空(JAL)とカリッタ航空は8月1日、定期貨物便での共同運航(コードシェア)を開始した。JALの定期貨物便によるコードシェアは経営再建後初めて。
コードシェアによって、アジア〜北米間の航空貨物需要の取り込みを目指す。運航日は、東京/成田発は木・土・日曜、シカゴ発は水・木・土曜の週3便。いずれもボーイング747-400Fを使用して運航する。
JALは2010年1月の経営破綻により、同年10月末をもって自社運航による貨物便事業から撤退している。ピーク時は26都市32路線を展開しており、同社の岩越宏雄貨物郵便本部長は「貨物事業から撤退するのは、多くのお客様に多大な迷惑をかけた。今でも忸怩たる思いを持っている」と振り返る。撤退後は旅客便の貨物スペースのほか、特定の需要に応じて貨物専用機をチャーターするエアラインチャーター制度を活用して貨物事業を展開していた。しかし、「世界的に航空貨物需要が高まる中、スペース供給面で要望に十分に対応できていないのではないかという状況」が続いており、岩越本部長は「とりわけ、物流の大動脈の太平洋路線において、品質面に加えて供給面でもより利便性の高いサービスを実現したいと考えていた」と今回のコードシェア契約締結の経緯を語った。
8月2日午後7時18分、シカゴ発の初便K4582/JL6033便が成田空港に到着。モデルプレーンを手にしたパイロットが降機し、岩越本部長らと握手を交わした。機体左側のドア横にあしらわれた鶴丸ロゴを目にした岩越本部長は、「感慨ひとしお」と感想を語った。初便に積載された貨物は完成車や自動車部品、化粧品等で、重量ベースで約6割がJAL側の貨物だという。
JALにとっては約9年ぶりの定期貨物便の再開。岩越本部長は「新たな価値を提供できるよう定期貨物便のサービスを盛り上げていきたい」と意気込む。一方、自社運航の貨物便を再開する考えは「現状はない」と否定し、当面はコードシェアなどによって市場の需要に対応していく考えを示した。