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ATR42-600S、ローンチを取締役会が承認 最短800メートル滑走路で離着陸可能
ATRは、ATR42-600Sのローンチを、取締役会が最終承認したと発表した。
「S」は「STOL(Short Take-Off and Landing)」の頭文字を取ったもので、大型のラダーを導入することで、最短800メートルの滑走路で、乗客40人を乗せて離着陸できることが特徴。エンジンは既存機と同様のものを採用しており、着陸時の制動効率を高めるよう左右対称に取付けたほか、着陸直後に最大制動力が働くよう自動制動システムも備えている。すでにエリックス・アビエーションとエア・タヒチなど3社から20機のコミットメントを得ている。
ATRは、ATR42-600型機とより大型のATR72-600型機、貨物機のATR72-600Fを展開している。ATR42-600Sの型式証明の取得は、2022年下半期を見込んでおり、直後にも初号機を納入することを目指す。
日本国内では、1,000メートル以下の滑走路の建設を検討している小笠原空港への就航が可能となり、東京から約2時間でアクセスができるようになる。このほかに、礼文島、佐渡島、調布、新島、神津島、小値賀島、上五島、慶良間島、粟国島、波照間島などへも導入できる。
ATRのステファノ・ボルテリ最高経営責任者(CEO)は、「新たにATR42-600Sをファミリーに迎えることは当社の未来を構築する上で理に適っている。50席クラスのATR42-600Sが持つ可能性は非常に大きく、世界中で約500カ所の空港へのアクセスを可能にし、航空会社は運航範囲を広げることができる。これは、より多く
の人やより遠くのコミュニティを持続可能な方法で世界につなげるという当社の使命を明確にしています」とコメントした。