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「安全が全て」繰り返し強調 ANA、平成最後の入社式
ANAホールディングス(ANAHD)は4月1日、羽田空港の格納庫でグループ合同入社式を行なった。
今年度はグループ35社に過去最多となる3,463名が入社。式典にはANAHDの片野坂真哉代表取締役社長、長峯豊之代表取締役副社長、全日本空輸(ANA)の平子裕志代表取締役社長、志岐隆史代表取締役副社長、清水信三代表取締役専務、山本ひとみ取締役常務執行役員が列席した。
片野坂社長は新入社員に向けたメッセージの冒頭で、「安全は経営の基盤であり社会の責務である」という安全理念について説明し、「安全が全て」と語気を強めて強調した。片野坂社長は毎年、入社式のあいさつの中で過去に発生した航空事故について言及している。今回も、1971年の雫石衝突事故などに触れ、「仕事でもスポーツでも経験が大事だと言われるが、航空機事故だけは経験せず、事故の悲惨さを後輩社員にしっかり伝えていかなければならない」と話した。また、ライオン・エアとエチオピア航空で発生したボーイング737MAX墜落事故にも言及し、犠牲者に哀悼の意を表した。
片野坂社長は、「安全の話はこれで終わりではない」と続け、2018年から立て続けに発覚した運航乗務員の飲酒問題にも言及。「失われた信頼を回復すべく、二度と違反を起こさないという決意のもと、取り組んでいかなければならない」と強調した。新入社員に対しては、「学生時代にお酒を飲んで羽目を外したこともあると思う」と話し、「社会人になったからには、しっかりとしたお酒の飲み方を身につける必要がある」と訓示。安全に関する講話の締めくくりとして、入社式に参加した全社員と共に「安全が全て」と3回唱和した。
メッセージの後半では、「独身寮で電気ストーブに毛布を被せてぼやを起こしたことがある。始末書も2回くらい書いた」と新人時代のエピソードを紹介した。そして、社会人として第一歩を踏み出した新入社員に対して、「入社直後は、自信満々の社員よりも不安を抱えている社員の方が頼もしい。自信過剰は禁物」と激励。「謙虚な気持ちと、習ったことを復習して知識・技を磨いていく熱意さえあれば、必ず一人前になれる」と結んだ。
式典の終わりに、グループ新入社員を代表して、ANAに運航乗務員訓練生として入社した田中裕貴さんが誓いの言葉を述べた。田中さんは、「ANAにとって、安全こそ全ての事業に共通する絶対的な使命」と胸に刻み、「世界のリーディングエアライングループの飛躍を目指し、私たちがANAグループに新しい風を吹き込む」と決意を新たにした。