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錦湖アシアナグループ、アシアナ航空を売却へ 業績不振で
業績不振の錦湖アシアナグループは、アシアナ航空の株式を売却することで主要債権者である韓国開発銀行(KDB)らと合意した。朝鮮日報などの現地紙各紙が伝えた。
監査法人から適正であるとの意見を得られていない監査報告書を提出するなど、不適切会計が明るみになったことで、3月に朴三求(パク・サムグ)会長が辞任していた。2018年12月期の最終損益は当初104億ウォン(約10億円)の赤字だったものの、1,958億ウォン(約193億円)の赤字に大幅に拡大していた。外部から経営者を招聘した上で、経営者一族が保有する錦湖高速の株式を担保として提供することで、銀行から5,000億ウォン(約490億円)の融資を得られる考えだった。融資期間は3年で、構造改革に失敗した場合にはアシアナ航空の合併や買収などを異議なく進めることも条件としていたが、交渉がまとまらなかった。聯合ニュースによると、きょう午前にも持株会社である錦湖産業が取締役会を開き、売却を決める。売却先として、韓国通信大手で石油化学産業なども手がける、SKグループなどの名前が挙がっている。
アシアナ航空は1988年に設立された、韓国の大手航空会社。短距離路線から長距離路線まで幅広く運航し、韓国・ソウル郊外の仁川国際空港の発展に貢献した。この他に韓国では、物流などを手がける韓進グループが経営する大韓航空が存在しているほか、格安航空会社(LCC)が相次いで設立され、短距離路線を中心に競争過多の状況にある。アシアナ航空では今後、資産売却や不採算路線の削減を進める。
アシアナ航空は、錦湖アシアナグループの中核企業の一つで、グループ売上高のおよそ60%を占める。この他に主要会社では、バス会社の錦湖高速と建設を手がける錦湖産業を傘下に持つ。日本でも有名なタイヤメーカーである錦湖タイヤも、業績悪化によって中国の青島双星の傘下に収まっているほか、化学製品を開発・製造する錦湖石油化学もグループから離れている。