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下り1Mbps以上と快適 きょうサービス開始の「JAL SKY Wi-Fi」を体験レポート
日本航空(JAL)は、23日に国内線では初めてとなる機内インターネットサービス『JAL SKY Wi-Fi』を開始する。それに先立ち、報道関係者向けに体験会が実施された。
「JAL SKY Wi-Fi」は、アメリカのgogo社のシステムをベースにしており、ユーザーは利用時にgogo社のアカウントを作成する必要がある。アカウントは搭乗前に事前に作成することも可能だが、機内での作成とは異なり英語のページでの登録となるため、気になる人は機内で登録する方がいい。
登録はとても簡単で、メールアドレスやパスワード等の必要事項を入力するだけだ。次回からはユーザーID(メールアドレス)とパスワードを入力するだけで利用可能となる。
利用時には30分単位で400円の時間制を購入するか、つなぎ放題のプランを購入するかを選ぶことができる。つなぎ放題の場合、路線や端末の種類によって金額が異なり、たとえば、東京/羽田~大阪/関西線などの飛行距離が450マイル以下の路線では端末問わず500円であるものの、東京/羽田〜福岡線などの451マイル以上飛行距離の場合は、スマートフォンで500円、 ノートPCやタブレットで700円となる。
これは1フライトでの料金であり、同日中に別のフライトで利用したい場合は別途購入する必要がある。
また、価格の高いラップトップ&タブレットのつなぎ放題プランを購入すると、スマートフォンでも利用ができる。例えば、パソコンでの仕事が終わった後にスマートフォンでログインして、LINEでメッセージを送るといった使い方もできる。
なお、スマートフォンではラップトップ&タブレット用のプランは購入できず、スマートフォン用のプランを購入してしまった後には変更することができず、再度買い直しになってしまうので注意が必要だ。
購入にはクレジットカードが必要で、購入が完了すると登録時に入力したメールアドレスに領収書のメールが届く。対応するクレジットカードはVISA・Master・American Express・JCBの4種類。
1つのアカウントに付き1つのデバイスでしか同時接続することはできない。これは、アカウントの使い回しを避けるための処置で、複数デバイスを同時に利用したい場合はアカウントを作る必要がある。
シートポケットには、「JAL SKY Wi-Fiご利用ガイド」という案内冊子が設置される予定で、これらを見ながら作業することによって簡単に接続できるほか、利用上の注意等も細かく書かれているので一読すると良いだろう。
ちなみに、飛行機と衛星との間では30Mbpsの速度で通信を行っており、これを利用者全体で使用しているという形だ。利用者が多ければ速度は低下し、少なければ高速の通信を体験できることになる。
また、「JAL SKY Wi-Fi」は有料サービスだが、エンターテイメントコンテンツは無料で提供しており、Wi-Fiに接続後、決済画面には進まずにエンターテイメントページに進むことによって、搭載されたエンターテイメントを楽しむことができる。
7月は「あたらしあらし(前編)」「カンブリア宮殿」「ひつじのショーン」「モーニングバード!アカデミヨシズミ(知覚過敏)」を提供し、8月には続編等を提供予定。また、コンテンツの幅を今後拡大する予定だという。
また、るるぶトラベルと共同で、るるぶの提供する旅行情報を無料で提供している。旅行者は機内で旅行先の情報を手に入れることができる。
気になる速度面だが、速度は機内Wi-Fiとしてはかなり優秀で、東京/羽田~福岡線では、飛行位置にかかわらず、平均して1Mbps以上の速度が出ていた。調子の良いときは2Mbpsほどのダウンロード速度が出ていた。
アップロードに関してもおおむね1Mbps弱ほどの速度が出ていた。こちらもメールを送信する際にちょっとした添付ファイルを付けても問題ないレベルと言えるだろう。具体的には3度のテストでダウンロードの平均が1.26Mbps、アップロードは0.28Mbps程の速度が出ていた。
とはいえ、実際にFacebookをはじめとするSNSやメールの送受信を試してみたが、特にストレスを感じる場面はなく、使用感はとても良好。また、TuneIn Radioサービスを用いた音声ストリーミングは視聴可能だったが、Radikoはエリア外だった。
通信は、日本全体をカバーしている上空の静止衛星1機を用いて行われている。複数の衛星を用いるよりも安定した接続を実現しており、実際に利用中に突然途切れるといった事は無かった。
なお、もし使っている最中に分からないことがあれば、gogo社のチャットサポートサービスを利用できる。ほぼリアルタイムで、日本語でのサポートを受けられるので、困ったことがあれば気軽に利用したい。対応時間は午前7時〜午後11時と、問題の無い時間に設定されている。
「JAL SKY Wi-Fi」が利用できる国内線は、東京/羽田~福岡・大阪/伊丹・函館線の3路線に投入されている「JAL SKY NEXT」機材運航便。8月1日からは、東京/羽田〜札幌/千歳線でも利用が可能になる。
JALは、2014年度末には30機、2016年上期には全77機でサービスを提供する計画としている。