閉館後のターミナルに24時間コンビニ出現 2013年、「成田空港 10大ニュース」

バニラ・エア,台北,成田国際空港

12月20日、成田空港で行われたバニラ・エアの台北線就航記念セレモニーの様子 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

国際空港は「成田空港 10大ニュース 2013」を発表しました。

取り上げた10大ニュースは、成田空港開港35周年を迎えた節目の年に中期経営計画「イノベイティブ Narita2015~選ばれる空港を目指して~」が始動したことや、3月末日以降のオープンスカイ突入、条件付き門限0時への緩和、第2ターミナルの本館とサテライトを繋いだ黄色いシャトルが退役したことなど、どれも話題性のあるニュースばかりです。

LCC(格安航空会社)の深夜早朝便増加等を受け、空港が閉館していても24時間営業のコンビニエンスストア(セブンイレブン)がオープンするなど、利便性向上も図った1年でした。

成田空港,太田国土交通大臣

訪日外国人1000万人目の乗客(右)と握手を交わす太田国土交通大臣(左) Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

成田空港の第2ターミナルは、閉館後も例外的に空港館内の一部エリアで滞留が許されているため、実際に記者がLCCの早朝便利用前夜に空港で一夜を過ごした際には、100名超える利用者が「夜更かし」をしていました。

セブンイレブンスタッフは、「夜中ウチに来るお客さんは、一般客と空港職員半々くらいじゃないでしょうか」と話します。

なお、今回成田空港が発表した10大ニュースは12月19日発表分。翌日20日には訪日外国人が1000万人を突破し、同日に国を挙げての記念セレモニーが成田空港で行われため、これも特筆すべき話題だったことは間違いありません。

 
■成田空港 10大ニュース 2013
1.開港35周年
開港 35 周年を迎え(5月20日)、さらなる飛躍に向けた節目の年に
中期経営計画「イノベイティブ Narita2015~選ばれる空港を目指して~」が始動

2.オープンスカイ適用
空港容量が27万回に拡大。3月31日より成田空港にオープンスカイが適用
航空会社が自由に空港を選ぶ時代に突入

3.国際線着陸料等の料金改定、国際線着陸料の増量割引導入
成田空港の国際線ネットワーク拡大及びアジア地域における競争力強化のため、戦略的な料金見直しを実施
インセンティブ料金制度として、国際線着陸料増量割引を導入(4月1日より適用)

4.国際線・国内線ネットワークが更に拡充(新規航空会社の就航、新規路線の開設)
<国際線>
全日本空輸がサンノゼ線を新規開設(1月11日)
ユナイテッド航空がデンバー線を新規開設(6月11日)
チェジュ航空がソウル線で新規就航(7月4日)
トランスアジア航空が台北線で新規就航(9月26日)
バニラ・エアが台北線で新規就航(12月20日予定)
<国内線>
ジェットスター・ジャパンが大分線(3月31日)、鹿児島線(5月31日)、松山線(6月11日)、 高松線(12月10日)を新規開設
スカイマークが石垣線(7月10日)、米子線(12月20日)を新規開設
ピーチ・アビエーションが大阪線で新規就航(10月27日)
バニラ・エアが沖縄線で新規就航(12月20日予定)

5.LCC の充実、深夜早朝の利便性向上
LCC の新規就航、増便が相次ぎ、発着回数における LCC の割合が増加。
深夜早朝時間帯の LCC 発着便等の増加への対応として、利便性の高いサービスを拡充
– 24 時間営業のコンビニエンスストアオープン(7月10日)
– P2 駐車場料金の早朝割引キャンペーン実施(8月10日~2014年2月28日)
– シャワールーム(出国手続き前エリア)の営業開始時間繰上げ(8月10日)
– 夏季繁忙期にアクセス特急の深夜早朝便の臨時列車運行(7月20日~9月1日)
– 早朝6時までに到着するバスのネットワークと運行本数が拡大

6.週間発着回数が過去最高を記録 (2013年夏ダイヤ)
2013年夏ダイヤ:総発着回数(4,144回/週)が過去最高を記録
2013年冬ダイヤ:就航都市数(海外101都市、国内15都市 合計116都市)、乗り入れ航空会社数(84社)が過去最高を記録

7.離着陸制限(カーフュー)の弾力的運用開始
国、千葉県、空港周辺9市町及びNAAで構成される「成田空港に関する四者協議会」における合意(3月29日)により、やむを得ない場合に限り23時台の離着陸を可能とする、離着陸制限(カーフュー)の弾力的運用を開始(3月31日)

8.ノンストップゲート化へ向けた実証実験実施
空港利用者の利便性・快適性の向上のため、空港入場時のノンストップゲート化の実現へ向けて、実証実験を実施(3月18日~5月24日)駅ゲートや車両ゲートにおける安全でスムーズな入場の両立を目指し、2014 年度末を目処に実現を予定

9.シャトルシステムの運用終了及び連絡通路供用
第2旅客ターミナルビルの供用開始以来、本館とサテライトを繋いだシャトルシステムが運用終了(9月26日)。よりスムーズな移動が可能となる連絡通路が供用開始(9月27日)

10.成田空港活用協議会発足
成田空港を活用した千葉県経済の活性化の取り組みを、官民が連携して推進していくことを目的とし発足(7月31日)