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スカイマーク記者会見 有森正和社長による経緯説明全文書き起こし
スカイマークは、1月29日午前11時より、井手隆司会長と有森正和新社長らが出席し、記者会見を開催した。
会見冒頭の、有森正和社長の経緯説明の全文は次の通り。
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本日はご多忙のところお集まりいただき、大変有難うございる。
当社は、昨日午後10時頃、東京地方裁判所に対しまして、民事再生手続き開始の申し立てを行い、受理されました。ただちに裁判所より、弁済禁止の保全命令および監督命令が発令されております。まずもって、今回の民事再生の申し立てに至ってしまったことについて、お客様、お取引先様、株主の皆様方をはじめ、関係各位に多大なるご迷惑をおかけしたことを、心よりおわび申し上げます。
最初に、当社の運航事業でございますが、本日、また明日以降につきましても運航を継続してまいります。今回の民事再生の申し立てにより、運航に支障が出ることは一切ございません。お客様の皆様には、大変ご迷惑とご心配をおかけいたしますが、どうかご安心いただき、これまで同様のご利用を心からお願い申し上げます。
それでは、今回申し立てに至った経緯、および今後の事業の見通しにつきましてご説明させていただきます。
当社は、平成8年の設立後、安全と低コストを両立した、航空運送サービスを提供して参りました。平成22年3月期には、売上約410億、営業利益約31億を計上し、以降、平成25年3月期までは、当社の業績は堅調に推移して参りました。しかしながら、航空機のリース料をドル建てで支払っていたところ、近時の急激な円安の影響により、リース料の負担が重くのしかかることになりました。加えて、競合他社との競合の激化、想定を超えるさらなる円安の進行、燃料費の高止まり等の要因により、当社の業績は急速に悪化いたした。このような業績の悪化を受けて、当社は不採算路線の運航の休止等を通じ、コスト削減を務めて参りましたが、業績の根本的な改善には至りませんでした。
さらに、当社は平成23年2月18日に、エアバス社と計6機のA380型機の購入契約を締結いたしましたが、平成26年7月25日、当該契約についての解除および約7億ドルの解約違約金の支払い通知をエアバス社から受けました。当社といたしましては、解約違約金の金額には合理性がないと考え、減額を求め、エアバス社との交渉を継続中でございる。交渉が成立して、当該違約金を支払うころになれば、当社の財務基盤がさらに悪化することも懸念される状況になっております。当社は平成27年3月期の第2四半期におきまして、57億4400万円の当期純損失を計上し、当社の会見監査人による四半期レビュー報告書においては、継続企業の前提に疑義がある旨付記されることとなりました。第3四半期の業績につきましては、現在途中であり不明ですが、このような改善されるには至っておりません。このような極めて厳しい経営の中、当社はなんとか事業の再建を果たすため、あらゆる努力を積み重ねて参りました。しかしながら、現在の状況から見て、当社の事業の再生のためには、法的な再建手続きを取ることが不可欠と判断いたしまして、民事再生の申し立てに至った次第でございる。このような事態に至り、皆様にご迷惑をおかけしたことについて、誠に申し訳なく、改めて当社を代表して心よりお詫び申し上げます。
なお、すでにインテグラル株式会社から、スポンサーとして資金支援、収支改善支援および運営支援等の意向表明を受けており、裁判所の所定の手続きを経た上で、支援を受けることといたした。これにより資金手当の目処がついておりますので、重ねて申し上げますが、今回の申し立てによって、当社の運航事業が停止することはございません。繰り返しになりますが、お客様には、どうか当社の変わらぬお引き立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。
今後、当社は債権者の皆様のご理解とご協力を得ながら、裁判所と監督委員の監督の下、再生計画案を策定し、債権者の皆様のご承認をいただいて、事業の再生をはかってまいる所存となる。安全かつ低コストという当社の理念を維持しながら、路線の再構築などコスト削減をさらに推進し、必ず皆様にご納得いただけるような再建策を実現して参ります。このような再生の機会を与えていただいたことにつきまして、関係各位に心より御礼を申し上げます。今後、スポンサーの支援を受けつつ、全社一丸となって当社事業の再生に向けて全力で取り組む所存でございますので、何卒ご理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
繰り返しでございますが、多大なご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。
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