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IATA、各国政府に航空業界の早期支援を求める 航空券の払い戻し負債約3.8兆円に
国際航空運送協会(IATA)は、アジア太平洋諸国に対し、新型コロナウイルスの影響を受けた航空業界への財政支援を早期に行うよう求めている。
アジア太平洋の主要国は、2020年の旅客需要が34%〜44%減少する可能性があるとしている。国別では、スリランカは44%、韓国やタイ、パキスタンは40%、日本は38%減少すると試算している。IATAは航空会社が第2四半期に、390億米ドル(約4.26兆円)の純損失を計上すると予想。潜在的な航空券の払い戻しの負債は350億米ドル(約3.8兆円)に及ぶとしている。
IATAのコンラッド・クリフォードアジア太平洋地域担当副社長は、「深刻な旅行制限が3ヶ月間続くシナリオに基づくと、アジア太平洋地域全体では、今年の旅客需要は37%減少し、880億米ドルの収入損失となる。各国の旅客需要への影響は様々であるものの、純然たる結果は同様で、航空会社は生き残りをかけて戦い、流動性危機に直面している。この不安定な状況下で事業を維持するためには、緊急に財政的な救済を必要としている。」と危機感を示している。
クリフォード副社長は、「政府は、直接金融支援、融資の円滑化、融資保証、社債市場への支援を行うことで、航空会社がこの時期を乗り切るのに十分なキャッシュフローを確保できるようにする必要がある。さらに、航空業界に対する税金、課徴金、空港・航空料金の全額または一部を免除する必要がある。新型コロナウイルスの危機が終わった後も、これらの国々が経済回復を支え、製造業のハブをつなぎ、観光業を支援するために、まだ実行可能な航空セクターを持っていることが極めて重要です。手遅れになる前に、今すぐに”そして緊急に”行動する必要がある。」と、政府に迅速な行動を求めた。