日本航空(JAL)は9月7日、エアバスが現在開発中の次世代中型ワイドボディ旅客機「A350」型機の導入を決定しました。エアバスが日本の航空会社からA350型機を受注するのはこれが初めてで、また、旧JAS統合前を除くとJALがエアバス機を導入するのも今回が初のケース。
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JALが日本の航空会社で初導入するエアバスA350-900とA350-1000型機のイメージ 資料提供:Airbus
発注確定数はA350-900型機が18機、A350-1000型機が13機。また、オプション契約で25機の購入契約を締結し、計56機の発注です。エンジンはJALが導入するA350型機すべてにロールスロイス社製の新開発エンジンを装備。A350型機の機体価格は1機およそ200億円前後。
JALが導入を決定した「A350-900」型機の初飛行の様子 資料提供:Airbus
「首都圏発着枠拡大などのビジネスチャンスに積極的に対応する」と語った日本航空の植木義晴代表取締役社長は今回のA350-900とA350-1000型機の導入決定について、「高い運航性能を持ったA350型機を最大限に活用したい。今後も収益性の向上を図り、新しい客室仕様やネットワーク展開で、常に利用者に最高のサービスを提供していく。」とコメントしています。
エアバスのA350 XWB(エキストラワイドボディ)は中距離から長距離路線を飛行することが可能な中型ワイドボディー機。3機種で構成され、客室の使用は3クラス制でA350-800は270席、A350-900は314席、A350-1000は350席の装備が可能。
また、A350 XWBは軽量化などにより、既存の航空機よりも1座席あたりの燃費を最大25%も向上。ボーイングの中型機である787型機や大型機の777型機に対抗する次世代旅客機です。
エアバスでは10月現在、38の航空会社等から750機以上のA350 XWBを受注済み。今回JALが導入を決定したうちのA350-900の初号機は2014年後半にカタール航空(QTR)へデリバリーが予定されています。
JALは2019年にA350型機を導入予定。ボーイング777型機の後継機としてA350を国内線と国際線の両方に投入する見込みです。
JALが13機の発注を確定したA350-1000型機。約350座席の装備が可能=イメージ 資料提供:Airbus
(※更新:2013/10/7 16:39)