JAL、パイロット養成で日本発「MPL訓練」導入へ　運航品質向上を目指す

2013年10月22日

JALは今後のパイロット養成において、パイロット訓練機関のCOAA社(CAE Oxford Aviation Academy Phoenix Inc.)と契約締結し、日本初のMulti-crew Pilot License（MPL=マルチクルーパイロットライセンス）訓練を導入すると発表しました。MPL訓練導入は2014年4月より。

JALが14年4月より導入する「MPL訓練」と従来方式との比較イメージ資料提供:日本航空

世界5大陸11カ所に飛行訓練学校を持つCOAA社のMPL訓練はエアラインのパイロットのうち副操縦士に求められるライセンス。2006年にICAO(国際民間航空機関)で規定され、2012年に日本においても法制化された新しい制度です。
JALではCOAA社のMPL訓練の実現により、JALが従来実施している副操縦士養成期間を短縮する方針。JALの現行の副操縦士養成はおよそ36カ月間。MPL制度導入後は、飛行訓練装置などの機材を最大限活用することで訓練期間は約26～30カ月間となり、約6カ月以上短縮できるとしています。
制度導入後は国内座学と路線訓練等をこれまで通り自社訓練で行い、小型単発プロペラ機による訓練（Coreフェーズ）と、小型双発ジェット機によるマルチクルー運航の基礎と計器飛行の訓練（Basicフェーズ）等はMPL訓練に委託し、アリゾナ州フェニックスで行います。
JALではMPL訓練により高品質で効率的なパイロット養成を行い、運航品質のより一層の向上に努めるとしています。