【搭乗体験レポート】 JAL、機内ネット接続サービス「スカイワイファイ」

JAL,スカイワイファイ

スカイワイファイに接続したタブレット端末を手にするJALの客室乗務員 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner


 7月23日より国内線機内でインターネット接続サービス「JAL SKY Wi-Fi(JALスカイワイファイ)」を導入する日本航空(JAL)はこのほど、報道各社向けに搭乗体験会を実施しました。
JALスカイネクスト,スカイワイファイ

スカイワイファイが搭載されている全席本革シートの国内線新使用機材「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

 インターネット接続サービスは航空業界向けに通信サービスを提供するgogo社のKuバンドを採用。サービスエリアは日本全国を100%カバーしており、衛星通信を介して航空機へ30MBの回線速度を提供します。gogo社のジョン・ホプキンズ カントリー・マネージャーによると、現在はデルタ航空(DAL)やエア・カナダ(ACA)も一部路線で同社のWi-Fiサービスを導入していると話します。
接続方法
 スカイワイファイを機内で利用するには、初めに接続に必要な”Gogoアカウント”を作成する必要があります。
JAL SKY Wi-Fi

機内に搭載される「JAL SKY Wi-Fi」のご利用ガイド Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

 この登録は事前に作成でき、機内で有効に時間を使うためにも、搭乗前にアカウントを作成することをオススメします。2回目以降の接続は、初回利用時に登録したメールアドレスとパスワードを用いて接続します。アカウントはGogo社の「http://airborne.gogoinflight.com」にて作成可能。
 ログイン後は支払方法を求められます。決済はクレジットカードのみ対応。
 対象の国際ブランドはVISA、Master、アメリカンエキスプレス、JCB。決済完了後は使用する端末でスカイワイファイのSSID名『gogoinflight』を選択してブラウザを立ち上げると、接続完了です。
 
通信状況
 接続はノートパソコン、スマートフォン、タブレット端末で試してみました。
JAL,スカイワイファイ

スカイワイファイに接続したノートパソコン。ネット閲覧には問題ないスピードが出ている Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

 シートベルト着用サイン消灯後、一定の高度に達するとスカイワイファイの電波を受信。実際にすべての端末で接続してみたところ、ネットの閲覧やメール送信、LINE・Facebook・TwitterなどのSNS利用には良好な通信環境です。
 ノートパソコンで下りの回線速度を10回測定すると、その値は1.73Mbps~3.33Mbps。この下り速度は動画の読み込みには適さない通信速度ですが、ネット閲覧での画面遷移やメールの送信、SNSでのリアルタイムなやり取りには問題ないレベルの通信速度に感じます。なお、スカイワイファイの接続で困った場合は、機内でgogo社のオンラインチャットによるタイムリーなサポートも受けることができます。
 着陸前に再びシートベルト着用サインが点灯すると、同時にワイファイの電波も遮断されます。そのため、通信を介したデータ保存などは着陸前の時間を考慮して利用することをオススメします。
 今回の体験搭乗会は1便あたり10名前後の関係者が搭乗して通信状況を試していますが、JALの商品サービス開発担当者によると、機内で80人程度が同時に利用してもネットの閲覧等には負担がかからない通信環境を提供すると話します。
 
料金
 スカイワイファイの料金プランは2種類。
JAL,スカイワイファイ

スカイワイファイに接続するにはSSID「gogoinflight」に接続 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

 時間制は30分税込み400円。使用時間制限なしのフライトプラン(1区間)もあり、こちらは飛行距離に応じて料金タイプが異なります。
 羽田-伊丹間などの飛行距離450マイル以下の路線は500円、羽田-福岡間などの同451~650マイルの路線はスマートフォン500円、タブレット・ノートPCは700円、羽田-那覇間などの同651マイル以上の路線はスマートフォン700円、タブレット・ノートPCは1,200円。利用機器は自動判別します。これら料金プランのほか、今後はJALマイレージバンク(JMB)会員向けの特典も設定する見込みです。
 なお、アニメやスポーツ、ビジネス、バラエティ、音楽といった映像コンテンツのほか、JALホームページやるるぶの観光ガイドコンテンツは無料で楽しむことができます。
 日本の航空会社が国内線機内でインターネット接続サービスを導入するのはJALが初めてで、同社は7月23日より羽田発着の伊丹、福岡、函館線、8月1日以降は新千歳線の新仕様機材「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」運航便でサービスを開始します。