ANAの787-9初号機「JA830A」、29日に日本到着

 全日空(ANA)は7月27日(日本時間28日)に、米国・ワシントン州のエバレットでボーイング787-9初号機を受領すると発表しました。ボーイングが日本の航空会社に787-9を引き渡すのは今回が初めて。

ANA,ボーイング787-9,JA830A

日本初受領となるANA向けボーイング787-9型機(機体番号:JA830A)=14年8月4日 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner


 ANA向けの787-9初号機は機体番号「JA830A」。ボーイングのエバレット工場で受領後、7月29日に羽田空港に到着する予定です。
 国内線仕様であるANAの787-9初号機はプレミアムクラス18席(2-2-2配列)、普通席377席(3-3-3配列/一部2-3-2)を備える395席。現行の787-8の国内線仕様機比で60席多い座席仕様です。エンジンはロールスロイス社製のトレント1000型エンジンを装備。全長は787-8よりも6.1メートル長い62.8メートル。
ANA,ボーイング787-9

2013年7月にロールアウトしたボーイング787-9型機 資料提供:Boeing

 787-9は787-8よりも更に高い23%の燃費性能を有しながら、約1.2倍の座席と貨物の搭載が可能であり、運航コストの低減とANAの更なる事業拡大に寄与する機材です。
 なお、787-9の日本初受領を記念し、同初号機に限って機体中央に「TOMODACHI」ロゴをラッピング。7月現在、「TOMODACHI」ロゴがあしらわれているANAの機材は787-8の機体番号「JA813A」、「JA814A」、777-300ERの同「JA732A」の計3機で、今回の787-9初号機が4機目となります。
 ANAは在日米国大使館と米日カウンシルが主導する日米友好関係強化のための官民パートナーシップ「TOMODACHIイニシアチブ」へのスポンサー契約を2012年に締結しており、これを契機に「TOMODACHI」ロゴを機体に描いています。
 世界最大のボーイング787発注エアラインであるANAは787-8を36機(2011年より導入、既に28機を保有)、787-9を44機、合計80機を発注済み。2014年度の787-9導入は国内線仕様2機、国際線仕様1機の計3機を計画しています。
ANA,ボーイング787-9,JA830A

ANAグループスタッフと787-9=14年8月4日 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner