全機種の訓練提供 「エアバス・アジア・トレーニング・センター」正式稼働

エアバス・アジア・トレーニング・センター

シンガポールで正式稼働した「エアバス・アジア・トレーニング・センター」 資料提供:Airbus

 エアバスとシンガポール航空(SIA)が共同で出資するシンガポールの飛行訓練施設「エアバス・アジア・トレーニング・センター(AATC)」が、4月にシンガポールで正式稼動しました。

 この新たな訓練センターは9,250平方メートルの広さを持ち、トゥールーズやマイアミ、北京に置かれている訓練施設に続き、世界で4番目のエアバス飛行訓練センターとなります。AATCではエアバス機全機種のタイプ・レーティング訓練やリカレント訓練を提供します。

 最終的に、合計で8基のフルフライト・シミュレーター(A350 XWBが3基、A380が1基、A330が2基、A320が2基)が設置され、AATCはエアバス最大の訓練施設となります。また、6基のコックピット訓練機器や大規模な教室設備を備え、年間1万人以上の訓練生に訓練コースを提供できるようになります。

 AATCは、セレター・エアロスペース・パークに建設された新訓練センターの開業前の2015年4月から、チャンギ空港近くにあるシンガポール航空の訓練センターで一時的に訓練コースを提供していました。今後は段階的にすべての訓練コースが新センターに移行されます。訓練センターの教官は始め、エアバスとシンガポール航空から迎え、さらに新たな雇用も行います。

 エアバスはトゥールーズ、マイアミ、北京、シンガポールに飛行訓練センターを置くほか、ハンブルクとバンガロールにエンジニアリングおよびメンテナンス訓練センターを設置しています。また、他会社と契約を結び、そこの施設でエアバスの訓練コースを提供しています

 4月現在、アジア太平洋地域の17社の航空会社が、AATCのサービスを利用する契約を結んでいます。