全国交通事業者アンケート、半数の交通事業者が8月までに事業継続困難に 政府支援に切実な声も

日本モビリティ・マネジメント会議は、5月14日から22日にかけて、全国の交通事業者を対象にウェブ上で調査を実施し、436件の回答を得た。そのうちおよそ半数の交通事業者が、8月中旬頃までに事業継続が困難になるという「交通崩壊」の懸念が把握できた。

現在の状態が続けば、6月末までに1割、7月末までに4分の1、8月中旬頃までに約半数が事業の継続が困難となると回答し、業種別では、タクシー事業者の約6割、バス事業者の4割以上が、「8月中旬頃まで事業継続が困難」と答えた。

この結果、8月中旬頃までの交通事業者の失業者は、タクシー172,000人(約3,400事業者)、バス42,000人(約1,000事業者)、旅客船1,700人、鉄道24,000人にのぼる可能性があると推計された。また、事業者の規模での関係性は僅かで、中小規模の事業者のみならず、大規模事業者でも危機に直面しているという。

政府に期待する支援に関する質問では、従業員の「賃金の補償」が79%、賃金含めた全体の損失についての政府の「粗利補償」が78%、燃料税や消費税等の「減免」が69%の交通事業者が、とりわけ必要と回答した。

政府の支援の現状に対して、保証額の不足や事業者自らによるコスト削減についての声が寄せられたほか、現行の雇用調整助成金について、手続きの煩雑さや支給に要する期間の長さに対する改善要望もあった。