大井町「大変貌」への布石 京浜東北線を止めた線路切替工事
東武日光線に「SL大樹ふたら」、10月3日デビュー 「ゆくゆくは会津地方までSLを」
東武鉄道は、東武日光線で新たなSL列車「SL大樹ふたら」を10月3日から運行すると発表した。下今市〜東武日光駅間を月1回程度運行する。運行開始に先立ち8月5日、東武日光駅で同列車がお披露目された。
同社は5月15日に発表した「『東武グループ中期経営計画』の推進」で、SL列車の東武日光線乗り入れを検討していることを明らかにしていた。新たなSL列車の名称は「SL大樹ふたら」。「日光」の地名の由来ともなった男体山のかつての呼び名である二荒山(ふたらさん)に由来している。鉄道産業文化遺産のSLとともに、奥日光の雄大な自然や世界遺産「日光の社寺」などの威風堂々とした姿を感じてほしいという想いを込めた。
ヘッドマークは、男体山とその山頂の大剣を大きくデザインし、左右には風を切るような躍動感をイメージした雲を配置した。一見、兜のように見えるデザインは、侍や武士をイメージするとともに、日光に向けて坂を登るSLの力強さを表現している。「ふたら」の文字は、「SL大樹」のヘッドマークと同じく書道家で日光観光大使の涼風花氏が揮毫した。
「SL大樹ふたら」は、SL、車掌車、客車3両、DLの編成で下今市〜東武日光間約7.1キロを17分〜23分程度で運行する。デビュー初日の10月3日は東武トップツアーズによる団体ツアーとして販売し、その後は月1回程度運行する。
東武鉄道は7月30日、真岡鐵道が動態保存していたC11形325を所有者の芳賀地区広域行政事務組合から譲受。東武鬼怒川線で「SL大樹」として現在運行しているC11形207と合わせ、2機のSLを運行できる体制としている。2021年夏頃からは、現在は週末を中心に運行している「SL大樹」を毎日運転する方針を示している。
2018年に譲受したC11形1の復元作業が完了する2021年冬以降はSL3機体制となる予定だ。東武鉄道の吉野利哉常務執行役員・鉄道事業本部長は、「ゆくゆくは会津地方までSL運行を実現できれば」と述べている。
▲「SL大樹」のヘッドマークで東武日光駅に乗り入れたC11 207
▲「SL大樹」のヘッドマークをめくると、「SL大樹ふたら」のデザインに