IR汚職、中国企業の被告2人に懲役2年・1年10月を求刑

東京地裁

秋元司衆院議員に、日本での統合型リゾート(IR)の参入で便宜を図る見返りとして、賄賂を提供した罪などで起訴された、中国企業・500ドットコム元顧問の被告2人に対する2回目の公判が9月25日午後、東京地裁で開かれた。

紺野昌彦被告と仲里勝憲被告の2人は、那覇市内で開かれたシンポジウムでの講演料として200万円、深センやマカオでの視察料として約180万円、北海道旅行への招待として約80万円、陣中見舞いとして300万円を、秋元議員側に渡していた贈賄罪などで起訴されていた。2人は起訴事実を全面的に認めている。

検察側は、犯行は悪質であるとして、紺野被告に懲役2年、仲里被告に懲役1年10月を求刑した。弁護側は、500ドッドコムが日本への参入から撤退し、実害が発生していないことや、いずれの犯行も潘正明最高経営責任者(CEO)が主導していたことなどから、執行猶予付きの判決を求めた。判決は10月12日に言い渡される。

紺野被告は「政治不信を起こしてしまったと痛感している。社会に貢献できる生き方をしていきたい」、仲里被告も「判決を重く受け止める。証人買収の発覚により、松浦氏、宮武氏が逮捕された。(汚職)事件がなければ巻き込まれなかった。大変申し訳無い」と述べた。