京都で町家を改装した宿泊施設を運営するレアル、民事再生法適用申請 負債総額約18.2億円

レアル

東京商工リサーチによると、京都で町家を改装した宿泊施設「鈴」、「Rinn」を展開するレアルが3月25日、民事再生法の適用を京都地裁に申請し、同日に監督命令を受けた。負債総額は約18億2,800万円。

レアルは、2013年2月に設立。資本金は3,300万円。設立当初は、京都市内の空き家問題を解消しつつ町家の資産を生かすため、町家を購入してリフォームし、物件価値を高めて居住用として販売。その後、京都での観光客が急増したことで、2015年には町家を改修しゲストハウスに生まれ変わらせる事業に進出し、ゲストハウスタイプの「鈴」と、ホテルタイプの「Rinn」の2つのブランドを展開していた。

町家や土地を購入し、建物を改装・新築した上でオーナーに対して販売後、一括借上げや部分運営を受託する方式で、京都市内で78か所の施設を運営。2019年9月期の売上高は50億9,187万円を計上していたものの、新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年9月期に債務超過に転落。オーナーに対して地代の支払いを停止し、約8割の施設を休業していた。

申請代理人は、堂島法律事務所の野村祥子弁護士ほか3名で、監督委員には、京都総合法律事務所の三野岳彦弁護士が選任された。