ANA、「東北FLOWER JET」を通常塗装に 那覇空港のMRO Japanで実施(写真20枚)

全日本空輸(ANA)は、4月20日に運航を終了した、「東北FLOWER JET(東北フラワージェット)」(ボーイング737-800型機、機体記号:JA85AN)を通常塗装に戻す作業を、翌21日から那覇空港に隣接する、MRO Japanで行っている。

「東北FLOWER JET」は、2004年に開始したANAグループ社員による自発的提案活動「ANAバーチャルハリウッド」で、ANA福島空港の社員の提案を採用し、2016年より約5年間の予定で運航を開始。「震災を風化させない」「東北の“元気と感謝”を全国に届けたい」をコンセプトとして、福島県出身の写真家、野口勝宏さんが協力し、リュウキンカ、ハス、アルストロメリア、キンギョソウ、オトメユリ、ヤマハギ、ヤブツバキ、ヒマワリ、ノコンギク、ユキヤナギ、サギソウ、ストック、バラ、カーネーション、ダリア、ガーベラ、ハナカツミの17種類の東北に咲く、“強く・美しく・まっすぐな”花々をボーイング737-800型機の左右全面にあしらっている。

初日には、午前8時過ぎに格納庫外から牽引車で格納庫内に機体を移動して足場を用意した後に、左右両面のデカールを剥がす作業を、作業員10人で開始。へらのような器具とラップの芯のようなものを使い、機体から丁寧にデカールを取り除いていた。途中休憩を挟み、午後2時頃には全てのデカールが剥がされた。デカールはトリトンブルーの通常塗装の上に貼り付けており、剥がした後にはほぼ通常塗装同様になった。

デカールからはみ出てしまう最前方のドア近くや翼の上のドアなどには青い塗装をしていなかった部分は、手作業で塗り足した。同様に、デカールで隠れてしまう機体後部の日の丸は、デカールの外にも別に描かれており、デカールを剥がすと2つ並んで描かれた状態となった。1つは塗料で消し、他の機体と同様に塗装に戻す。

23日にはトップコート、24日にはクリアコートを施した後に、運航に戻す予定だという。