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コロナ禍のハワイに渡航してみた 到着後の10日間隔離免除、注意点も【レポート】
5月24日から実証実験が始まった、デジタル渡航認証アプリ「IATAトラベルパス」の取材のため、ハワイに渡航した。ハワイ州では、条件を満たした場合には10日間の隔離が免除され、到着後すぐに観光が楽しめる。登録から入国までの一連の流れを紹介したい。
コロナ禍での海外渡航は、特に事前準備と最新情報の収集がとても重要であることを実感した。出国時、帰国時ともに、必要とされる入国要件が異なり、突如変更となる可能性もあるからだ。今回はレポートともに、出発時に注意しておきたいことをまとめた。帰国時については、別の記事でまとめる。
ほとんどの作業は渡航前に終わる
ハワイ州では2020年9月から、全ての渡航者に対して、「セーフトラベルズプログラム」の利用を求めている。州外からの渡航者と、オアフ島行きを除く離島間の渡航者全員が、事前にフライトなどの情報を入力し、QRコードを取得する必要がある。
セーフトラベルズプログラムのウェブサイトに自身の情報を登録し、「Trips(旅行)」からフライト情報や現地滞在先を入力する必要がある。出発前日からは、「Health Questionnaire(健康状態申告フォーム)」より健康状況の申告が可能で、すべての情報入力が完了すると、QRコードを取得できる。このQRコードは、搭乗手続き時や到着時のほか、ホテルでも提示を求められた。
また、出発72時間以内に取得した、ハワイ州保健局が指定する医療機関で検査・発行した陰性証明書を、「Documents(ドキュメント)」から提出する必要がある。ファイル形式はPDFが指定されており、スクリーンショットや写真のアップロードはしないよう、注意書きもある。原本の持参も必要で、提示も求められる。
ハワイ州指定医療機関は、首都圏や関西圏を中心に指定されており、ハワイ州指定の陰性証明書は追加料金が必要である場合も多い。その追加料金もまちまちで、数百円から数千円程度。また、当日の結果報告で割増料金を徴収する医療機関もあり、条件や総額をよく比較して選んでほしい。おおよそ2万円台後半から3万円台程度が一般的のようだ。
筆者は、羽田空港第3ターミナルの東邦大学羽田空港第3ターミナルクリニックで出発日の午前中に検査を受け、出発の4時間ほど前に陰性証明書を受け取った。近くにあるローソンのマルチコピー機でスキャンし、スマートフォンに送信、スマートフォンから陰性証明書をアップロードした。あまり詳しくないという人は、前日までには陰性証明書を受け取っておくようにしたい。
ハワイ州指定の陰性証明書を提出した上、日本からの到着する場合には、到着後10日間の自己隔離が免除されている。条件を満たした免除対象者はQRコードページの「In Quarantine(10日間自己隔離中)」部分に、「No」と記載される。
さらに、出発空港で書類審査を完了できる「プリクリアランス(事前検疫審査)」も、国内各空港で3月から実施している。これら全てを満たしている場合のみ、プリクリアランスの対象となり、対象者は到着後の審査を免除できるため、入国審査、荷物の受け取りを経て、スムーズに目的地へ向かうことが可能だ。
今回搭乗したANA便では、羽田空港に専用カウンターが設けられていた。カウンターでの搭乗手続きや荷物の預け入れの後、カウンターでチェックを受け、搭乗券にシールを貼ってもらう。これまでより空港には早めに到着するようにしたい。
あと、ESTA(電子渡航認証システム)の期限チェックもお忘れなく。有効期限は2年なので、大半の人は再申請が必要だろう。
到着後はスムーズに入国できる!
ホノルル到着後、入国審査に進む。これまでANA便は、到着後にバスで入国審査に向かう必要があった。便数が減っている今は、一番近いゲートに到着するため、スムーズに進む。
入国審査には他のフライトの先客はおらず、入国目的や日数、滞在するホテルを聞かれただけで通過できた。殺伐としていたかつての姿は感じられず、入国審査官も少し優しくなったようにも思えた。
おそらく十数番目くらいに通過したが、すでに多くの荷物がターンテーブルに並べられていた。受け取ってからは、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によるハワイ州指定の陰性証明書と搭乗券のチェックに進む。出発時に搭乗券が必要であるという話はなかったので、機内に置いてきてしまう人もいるかもしれない。最後まで必要なので、注意しておきたい(これは日本到着時にもほとんどのチェックポイントで提示する必要があった)。
これらの情報は、航空会社のほか、ハワイ州観光局のウェブサイトにも詳細が記載されている。航空券の予約時に、一度確認しておきたい。
日本とホノルルの間は、全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)が東京/羽田発着で週2便、ハワイアン航空が東京/成田発着で週3便、大阪/関西発着で週1便運航している。ZIPAIR Tokyoが東京/成田発着で7月21日から週1便で再開するほか、ANAも東京/成田発着でお盆に2往復を運航することを計画している。