香港航空、エアバスA320型機全機の運航停止か　A330で貨物輸送

香港航空が、エアバスA320型機全機の運航を停止し、エアバスA330型機のみで貨物便を運航することを計画していことがわかった。サウス・チャイナ・モーニング・ポストが伝えた。

サウス・チャイナ・モーニング・ポストによると、今年4月、パイロットに対して就労ビザが更新される保証がないことを警告している。エアバスA330型機による貨物便で収益を生み出すことを想定しており、雇用するパイロットの数は、全盛期の約650名から、約120名に大きく縮小するとしている。2020年12月時点の従業員数は約2,300名に縮小しているものの、さらに1,000人規模の削減を見込んでいるという。

親会社の海航集団（HNAグループ）は、2021年1月に中国・海南省の裁判所に破産を申請している。HNAグループは、香港を拠点とする香港エクスプレス航空を、2019年7月にキャセイパシフィック航空へ売却するなど、事業売却によって債務を削減していた。ロイター通信は、吉祥航空がHNAグループの航空資産の買収を目指していると報じている。

香港航空が保有するエアバスA350型機は、料金の未払いによって、香港空港管理局に差し押さえされている。エアバスA320型機と比べ、多くの貨物を運べることから、これまでにもエアバスA330型機で日本への貨物便を運航している。