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近鉄グループHD、中期経営計画発表 コスト構造を抜本的見直し
近鉄グループホールディングスは5月14日、2021〜24年度の中期経営計画を発表した。
2019年5月に、15年後を見据えた長期目標と2023年までの中期経営計画を策定していたものの、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、過去最大の赤字を計上するなど財務基盤の悪化したことから、計画を見直した。
2024年度までを回復期を位置づけ、コスト構造の抜本的な見直しや保有資産の入れ替え、グループシナジーの最大化、個人の消費動向の影響を受けやすい事業ポートフォリオの見直しにより経営基盤を再構築する。
鉄道事業では駅運営などの合理化を加速するほか、早期退職優遇制度、採用計画見直しにより、人員を2019年度末の7,200名から2024年度末には6,600名に減らす。需要に合わせてダイヤを見直し、2021年度に一部列車の不定期化や区間短縮も行う。当初の計画では、4,200億円の設備投資を見込んでいたものの、戦略投資枠の凍結などで2,100億円に半減する。
旅行事業は個人旅行店舗を縮小し、団体旅行支店を集約する。希望退職の募集に加え、グループ会社への出向などで人員を約3分の2に縮小する。ITコストや事務所費用などのコスト削減を図る。
ホテル事業も広告宣伝費や外注業務を見直し、2軒のホテルの営業を終了する。一部のホテルはブラックストーンとの合弁事業とすることで業績向上を図る。
百貨店事業も販管費を削減するほか、レストラン・フード事業では102店舗のうち22店舗、サービスエリア事業も8エリアのうち4エリアから撤退する。いずれも人員を削減する。
これらの取り組みにより、2024年度には営業利益650億円以上、有利子負債1兆円未満、自己資本比率23%以上を目指す。