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機長も少年の日を回想 スカイマークの「ピカチュウジェット」で那覇に飛んだ【搭乗レポート】
羽田空港で近頃、鮮やかな黄色の飛行機を見かけるようになった。夏休みシーズンを前にスカイマークが6月21日から運航を始めた特別ラッピング機「ピカチュウジェットBC」だ。ポケモンとのコラボにより、ボーイング737-800型機(機体記号:JA73AB)の機体に「そらとぶピカチュウ」を描いたもので、沖縄/那覇・下地島発着路線を中心に約5年間運航される。
黄色にラッピングされた機体に、何匹ものそらとぶピカチュウや、窓から外を覗くピカチュウをあしらったデザインはスカイマークの社員が中心となって考案。「どんな飛行機にしようかとワクワクしながら作った」(スカイマークのプロジェクト担当者・仙北谷茂氏)という。機内ではピカチュウが描かれたヘッドカバーが乗客を迎え入れ、キットカットや紙コップ、エチケット袋などの機内提供品もピカチュウ一色だ。
JA73ABはスカイマークが2018年以降に導入している新仕様機の一つで、レカロ製の「BL3530」シートを採用し、座席下には電源やUSB電源も備える。ピカチュウジェットでは、ポケモンが誕生25周年を迎えることや、ピカチュウが「ポケモン図鑑」の25番目に登録されていることにちなみ、座席の25列目には“隠れピカチュウ”が潜んでいる。
ドリンクサービス時に客室乗務員が着用するエプロンも、ピカチュウジェット専用のものを用意。青色を基調にしたものと、青色と白色のストライプ柄のものの2種類で、もちろんどちらもピカチュウが描かれている。
通常、スカイマークが機内で提供している無料ドリンクはコーヒーのみだが、ピカチュウジェットではコーヒーに加えてジュースやお茶も選べる。ドリンクを提供する紙コップは、パイロットに扮したピカチュウ柄など全6種類だ。
また、機内販売限定品として搭乗記念メダル(1,000円)を用意。今後、ミニポーチやダイキャストモデルプレーンなども追加される予定だという。
「私もポケモンをゲームボーイで楽しんだ世代。ポケモン赤と通信ケーブルを片手に、友だちと通信対戦したりしたことが今でも思い出される」と機内アナウンスにエピソードを交えたのは、ピカチュウジェットの初便を担当した機長。ポケモンというと以前は子ども向けのゲームというイメージがあったが、この機長のように昔の“ポケモン世代”の子どもたちが大人になったことや、スマホ向け位置情報ゲーム「ポケモンGO」の流行などにより、近年は老若男女を問わず人気を集めている。
前出のプロジェクト担当者・仙北谷氏は、「子どもはもちろん、親世代、若い方々にも喜んで乗ってもらえるのでは。機内に笑顔が溢れれば」とピカチュウジェットに大きな期待を寄せる。安心して外に出られるようになったとき、改めて旅の喜びや移動の楽しさを感じてほしいという思いで企画されたこの飛行機。東京都や沖縄県では緊急事態宣言が続いているが、ピカチュウジェットは2026年の夏頃まで日本の空を飛び回る。ピカチュウとともに気兼ねなく空の旅を楽しめる日が早く来ることを願うばかりだ。
▲ピカチュウジェット就航に合わせて、那覇空港のカウンターもピカチュウ一色に
取材日:2021年6月21日
SKY519 東京/羽田(15:35)~沖縄/那覇(18:20)