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1週間で数万個が完売 JALの「家庭用機内食」の味は?【実食レポート】
日本航空(JAL)が7月21日から始めた国際線機内食のネット販売「BISTRO de SKY(ビストロですかい)」が人気を集めている。機内ではスチームオーブンで加熱しているメインディッシュを、家庭用の電子レンジでも調理できるようにアレンジして一般向けに販売しているものだ。
機内食のネット販売をめぐっては、全日本空輸(ANA)やケータリング会社が昨年末から今年にかけてすでに取り組みを始めていて、JALはいわば最後発。それでも同社の開発担当者は「構想から発売に至るまでおおよそ半年。しっかり時間をかけて開発した。お客様に喜んでいただけるのでは」と品質には自信を見せる。
第1弾は、東京・恵比寿の和食店「賛否両論」の笠原将弘氏が監修した和食メニュー3種類セットと、北海道のご当地メニュー3種類セットの2種類を展開。それぞれ6食入り(税込5,890円)と12食入り(同9,790円)で「数万個を用意した」(前出の開発担当者)が、発売から1週間足らずで完売したという。発売時の会見では「初めての試みなので、どれくらい買って頂けるかわからない」と控え目に話していた担当者も、ほっと胸を撫で下ろしていることだろう。
今回は「北海道メニュー」のうち、サンプルとしてJALから提供された「スパイス香るホワイトカレー」を自宅で試食してみたのでレポートしたい。
▲JALの機内食の雰囲気を出すため、申し訳程度にモデルプレーンを置いてみた
「ビストロですかい」は冷凍便で自宅に届く。容器は機内提供時と同じだが、フィルムで密閉されている。添付の説明書に記載されていたおすすめ調理方法によると、まずは冷蔵庫で24時間解凍するのがいいという。連日の茹だるような暑さにすっかりやられている筆者は「朝カレー」で元気を出そうと、翌朝に合わせて冷蔵庫に入れてみた。
24時間後、容器のフィルムを少し開け、電子レンジ500Wで3分間加熱する。中心部が冷たい場合は10秒ずつ追加加熱するといいそうだが、3分で丁度いい塩梅だった。
フィルムを剥がすと、ホワイトカレーらしいマイルドな香辛料の香りがふわっと広がった。ご飯はほんのりバターが香るターメリックライス。ニンジンやカボチャ、パプリカなどの野菜が入っていて彩りも豊かだ。一口食べると、カレーの辛さはほぼないが、香辛料が鼻へ抜けていく。具材の鶏肉はコンソメで下味がついているようで、中までしっかり味を感じた。
内容量は280グラムとやや少ない気もするが、これだけで1食として成立するよう、糖質などを調整し、ご飯の量も10グラム程度増やすアレンジを加えているという。筆者個人の感覚としては、夕食としては少し物足りない気がするが、朝食には適当だと思う。
第1弾は完売してしまった「ビストロですかい」だが、8月4日からは第2弾として新たな「北海道メニュー」と「賛否両論メニュー」が発売される予定。その後も月に2回のペースで新作が発表されるということなので、機内食ファンはもちろん、JALの機内食を食べたことがないという人も要チェックだ。