1年以上売れ残る”機体ホイールのオブジェ” 製作した理由を聞いてみた

機内カートや座席などの中古品が販売され、即完売するなど人気の中、ANA公式通販サイト「ANA STORE/ANA ショッピング A-style」で、1年以上に渡って売れ残っている商品がある。

その商品は、ボーイング737型機に実際に装備されていたホイールを再利用した「<ANAオリジナル>737ホイール オブジェ」。2020年8月から290,000円(税込)で販売を開始し、今年8月には200,000円(同)の「アウトレット価格」に値下げされた。

整備の際に取り外されたノーズギア(前輪)のホイールを利用した商品で、内側と外側の2分割構造になっいるホイールの両方をジョイントした状態で制作した。ホイールは軽量化のためにマグネシウム合金で造られているものの、商品全体の重さは約30キロと、重量感たっぷりだ。大きさは縦横54センチ、高さ31センチ。台座はアルミニウムとABS樹脂、天面カバー板はアクリル樹脂でできている。

担当者によると、格納庫の廃棄部品庫に担当が足を運んだ際にホイールが置いてあり、機体に数個しかない飛行機のホイールは希少性も高く、間近でみれるものでもないことから、「これを販売できれば面白いのでは」と考え、企画立案に至ったという。

社内や加工メーカーと議論し、F1のホイールを使ったおしゃれなテーブルを作った企業があることをヒントに、当初はホイールテーブルの製作、販売を企画した。しかし、JIS規格を満たすなどの耐久性の確証が取れないことから、最終的にオブジェとして販売することになったとか。前例がない商品のため、苦慮したという。

担当者は、「普通であれば間近に見られないものを手に取ることができることは大きな魅力と感じていただけると思います。こんなに大きなホイールがついているんだ!とか、逆にあんなに大きな機体なのに小さいな…とか感じることは人それぞれかもしれませんが、普通ではできない体験や感情を感じて頂ければ幸いです」とコメントしている。

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