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JAL、ノルウェー産の生サバ載せた“鮮魚飛行機”運航 国内線機内食で提供
日本航空(JAL)とJALUXらは、ノルウェー産の天然サバを生のまま空輸する取り組みを始めた。輸入した生サバは「サバヌーヴォー」と名付け、首都圏のスーパーで販売するほか、JALの機内食として提供する。
ノルウェー産のサバは一般的に冷凍状態で輸入されており、JALUXによると、生のまま届けるのは日本で初めて。ノルウェーで水揚げしたサバは、JALが就航する隣国フィンランドのヘルシンキ空港まで陸送し、ヘルシンキ〜東京/羽田線のJL48便で空輸する。水揚げから約60時間で日本の食卓に届けることができ、鮮度の高いサバを家庭で楽しめる。
9月24日着の初便では約300キロの生サバが届き、羽田空港で報道陣にお披露目された。今後は水揚げ状況に応じ、10月下旬〜11月上旬頃まで週2便ペースで合計15〜20トンを輸入する計画。到着したサバは、首都圏のクイーンズ伊勢丹とロピアで順次販売するほか、JAL国内線ファーストクラスで、9月30日までの羽田到着便および10月21日〜31日の羽田出発便の機内食の朝食メニューとして提供する。
JALUXとJALは、コロナ禍における内食需要の高まりをきっかけに「海外の旬のおいしさを届けたい」と協議を開始。JALUXの現地駐在員が生サバの空輸を発案したという。9月下旬〜11月初旬頃に旬を迎え、脂肪含有量が増えて霜降り状態になるノルウェー産のサバの中でも、重さ500グラム、脂肪率30%以上のものを日本向けに選定した。「初物」のサバを「初めて」生のまま輸送することから、「新しい」を意味するフランス語「nouveau」にちなんで「サバヌーヴォー」と名付けた。
JALUXの丸川潔・代表取締役副社長執行役員はサバヌーヴォーの味を「厚みのある肉厚なジューシーな身の中に、濃い旨味がグラデーションのように広がる」と表現し、生のまま空輸することにより「味わったことのないふんわり食感をお届けできる」とアピールした。
JALによると、今回サバヌーヴォーを輸送したJL48便ではこれまで、ノルウェー産サーモンを空輸することが多かったという。同社の岩越宏雄・貨物郵便本部長は、「そういう意味ではJL48便はノルウェーとの懸け橋になっている便。新たにサバヌーヴォーが運ばれることで、ますますノルウェーとのつながりが感じられる」と話した。
▲JL48便から取り下ろされるサバヌーヴォーが入ったコンテナ