子どもにとっては平成レトロ? 京成電鉄、地域の小中学生向けに「旧博物館動物園駅」見学会

京成電鉄は10月9日、台東区教育委員会が実施する地域の子どもたち向けの生涯学習の活動に協力し、東京都選定歴史的建造物に選定されている旧博物館動物園駅の見学会を開いた。

旧博物館動物園駅は1933年の日暮里〜上野公園(現・京成上野)駅開業の際に、寛永寺坂(1953年廃止)〜上野公園駅間に設置された駅。かつては東京国立博物館などの最寄り駅だった。乗降客数の減少などにより1997年に営業休止となり、そのまま2004年をもって廃止された。2018年に駅舎が東京都選定歴史的建造物に選定されたことに合わせ、近隣の東京藝術大学と連携して駅舎をリニューアルし、現在は地域のイベントなどで利用されている。

▲今回特別に公開された旧博物館動物園駅のホーム

通常のイベントで公開されるのは入口付近のみで、その奥の改札・ホーム階には足を踏み入れることはできない。今回は台東区の小中学生が地域の歴史や文化を学ぶ「台東区歴史・文化探検隊」の取り組みに京成電鉄が協力し、特別に改札・ホーム階を含めた構内全体を公開した。京成上野駅の香取利和駅長による説明を聞きながら見学した13名の児童・生徒は、自分たちが生まれる前に廃止された駅にそのまま残る当時の掲示物や、有人改札の跡などに興味を示している様子だった。

京成電鉄によると、同駅のホーム階の公開は、昨年10月に行われた同様の取り組みへの協力以来1年ぶりだったという。

▲京成上野駅長の案内で旧博物館動物園駅に入る児童・生徒ら

▲入り口のドーム天井を見上げる児童・生徒

▲ホーム階に残る休止当時の時刻表の写真を撮る児童・生徒

▲ホームを見学する児童・生徒

▲京成上野駅長に質問する児童・生徒