スプリング・ジャパン、平日全便運休中の国内3路線を復便へ 12月29日から

スプリング・ジャパンの米澤章社長は、11月6日に行った社名変更後初フライトのイベントの場で取材に応じ、今後の路線再開の見通しについて話した。

同社は東京/成田〜札幌/千歳・広島・佐賀線の国内線3便と、東京/成田〜上海/浦東・ハルビン・天津・南京・武漢・寧波・重慶線の国際線7路線を展開しているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅に減便中。国内線はいずれも土日のみの運航で、国際線については上海/浦東・南京・武漢・寧波・重慶線を運休し、ハルビン線が週1往復、天津線が隔週1往復のみ。米澤社長は緊急事態宣言中の動向について「(8月〜10月の)至近3か月の利用率は40%台くらい」と明かしている。

スプリング・ジャパン 米澤章社長▲スプリング・ジャパン 米澤章社長

緊急事態宣言が全面解除されたことを受けて足元の需要動向は伸びているといい、「12月は70%を超えていくのでは」と見通した。国内線については12月29日以降、従来の便数である札幌/千歳・広島線1日2往復、佐賀線1日1往復に戻す計画だが、復便の前倒しが可能か検討中で、今週中にも正式に発表できる見通しだという。年明け以降の状況については、Go Toトラベルキャンペーンなどの需要喚起策の動向次第としながらも、「少なくとも現在の感染状況が続くのであれば伸びていくと見ている」と話した。

国際線については、現地の防疫強化措置に伴う空港環境整備のため8月20日から運休している南京線を11月に復便する予定だったものの、整備に遅れが生じていることから運休を継続中。年内には復便できる見通しで、1月以降の予約は受け付けている。その他の路線については、現地当局が国際線の乗り入れを制限していることから、現地の動向次第として「少しずつでも復活させたい」とした。

スプリングジャパンは日本航空(JAL)が今年6月に出資比率を議決権ベースで66.7%に引き上げ、連結子会社化。11月1日に春秋航空日本から社名変更した。「中国特化型LCC」を目指し、コロナ禍後は日本からの直行便がない中国のホワイトスポットを中心に開拓する方針を示している。