ANA、11月21日〜27日搭乗分「トクたびマイル」設定 東京/羽田〜石垣・宮古線が7,500マイルなど
ANA、スーパーアプリ構想始動 マイレージアプリ刷新、“他のポイントと遜色ない機能”へ
ANAホールディングス(ANAHD)は10月20日、「ANAマイレージクラブ(AMC)アプリ」をリニューアルし、提供を開始した。ひとつのアプリに様々な機能やサービスを集結させるスーパーアプリ構想を本格始動させ、マイレージサービスを拡張することで非航空事業を強化する。
コロナ禍で航空業界が大きな打撃を受ける中、ANAHDは2020年10月に航空一本足打法からの脱却を図るための事業構造改革プランを発表。AMCの運営や新規事業開発を担うANA Xが中心となり、マイレージサービスを日常生活に浸透させるビジネスモデルを構築することで、非航空収益を拡大する方針を打ち出した。AMCアプリの刷新によるスーパーアプリ構想はそのビジネスモデルの中核となるもので、「マイルで生活ができる世界」の実現を目指す。
現在のマイレージサービスは、航空券の購入やクレジットカードの利用でマイルを貯め、特典航空券に交換するという使い方が一般的だ。ANA Xの轟木一博社長はこれを「一方向の利用となっている点が否めない」と指摘。AMCアプリの刷新によってマイルを貯める・使う機会を広げることで、「他のポイントサービスと遜色ない機能を持たせる」という。
まずは航空券の予約や搭乗手続きができる「ANAアプリ」と、ポイントアプリの「ANA Pocket」などをミニアプリとして搭載し、AMCアプリから各アプリに簡単に遷移できるようにする。特典航空券予約やホテル予約の機能も持たせる。
また、位置情報データを活用することで、利用者の現在地周辺にあるおすすめの観光地や飲食店を、ANAグループ社員のコメントとともに紹介。移動のきっかけを後押しする。決済アプリ「ANA Pay」が使えるスポットや、マイルが貯まるスポットの情報も提供する。
2022年にはECモールアプリを搭載。自社ECサイトをモール形式に集約するほか、パートナー企業の出店により日用品や家電、美容用品などの品揃えを充実させ、利便性を高める。
さらに、来春にはANA Payを刷新し、チャージ・決済手段を拡充する。チャージは既存のクレジットカードに加え、銀行口座やATMにも対応。決済手段は既存のQRコード決済のほか、タッチ決済やバーチャルプリペイドカード決済が利用できるようになる。
AMCアプリの機能やサービス、マイルやANA Payの利用可能スポットは今後、順次拡大する予定。轟木社長は「このアプリがANAグループのサービスのゲートとなり、多くの方にさまざまな用途で利用してもらえるようになる」と話し、「ゆくゆくはスーパーアプリと評価されるようなアプリに育てたい」と意気込みを見せた。