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ANA、廃棄する座席カバー使ったルームシューズ開発 1足6,930円、初回は50足限定
全日本空輸(ANA)は、航空機の座席カバーを再利用した手作りのルームシューズを開発した。数量限定で、11月10日から16日正午まで抽選販売する。
サステナビリティに向けたアップサイクル(創造的再利用)の取り組みの一環で、国内線普通席で実際に使用され、クリーニング時の検品で不合格になったカバーを活用。スリッパ生産量日本一という山形県河北町の職人が、型取りから縫製まで一足ずつ手作りした。布地の柄は、ボーイング767・787型機、ボーイング737型機、ボンバルディアDHC8-Q400型機の3種類で、それぞれM・L・LLの3サイズを展開する。初回販売数はそれぞれ3〜10足の計50足となり、各6,930円(税込)。ANAのECサイトで取り扱う。
▲(左から)ボーイング767・787型機、ボーイング737型機、ボンバルディアDHC8-Q400型機の座席カバーをアップサイクルしたルームシューズ
ANAによると、定期的にクリーニングして使用している座席カバーは、布地の色褪せやタグの印字のかすれなどにより、1か月に約500席分が廃棄される。アップサイクルの取り組みは、整備・検品部門やクリーニング担当の現場スタッフから「捨てるにはもったいないのではないか」という意見を受けた社員が、社内の新規事業提案制度で発案。制服の納入で取り引きがあるオンワード商事との共同開発で実現した。1か月に廃棄される座席シートのうち、アップサイクルできるのは50〜100席分程度で、1席分から1〜2足を制作できるという。ANAの開発担当者は、「身近な廃棄品でもファンから見れば宝物になる。日常でもANAを感じてもらいたい」と話した。