ANA、受託手荷物の適用ルールを変更 日本発エコノミー「Light」運賃では1個に
ユナイテッド航空・羽田~ニューヨーク初便、”睡眠”にこだわるビジネスクラス「ポラリス」を堪能【レポート】
1月6日にユナイテッド航空は、当初より2年10か月遅れで、羽田〜ニューヨーク/ニューアーク線を就航した。2020年3月末の羽田空港発着枠拡大によって開設される予定の路線であったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていたが、入国制限の緩和によってこのタイミングでの就航となった。
ユナイテッド航空のニューヨークの玄関口は、ニューアーク空港。ユナイテッド航空と合併前の旧コンチネンタル航空のハブ空港で、現在はユナイテッド航空のアメリカ東海岸のハブ空港となっており、ヒューストンと共に中南米への乗り継ぎに便利な空港である。
東京/羽田〜ニューヨーク/ニューアーク線は当面、東京/羽田発は火・金・日曜、ニューヨーク/ニューアーク発は月・木・土曜の週3便となるが、東京/成田〜ニューヨーク/ニューアーク線も毎日運航していることから、羽田・成田発着を上手に活用することで柔軟にスケジュールを組むことが可能だ。
今回の羽田便の利点の一つは、羽田発が午後7時40分という出発時間である。私もこの日は午後5時まで都内で仕事が入っていたが、午後5時過ぎに都心を出ても十分に間に合う。そして今回利用するのは金曜発ということで、1週間の仕事を終えてから出発できるというのも、休みづらい日本人にとってはうってつけだ。自宅などでテレワークをしてから空港へ向かう人も今後は増えていくだろう。
機材はボーイング777-200ER型機で、ビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」が50席、プレミアムエコノミー「ユナイテッド・プレミアムプラス」が24席、足元が広いエコノミークラス「エコノミープラス」が46席、通常のエコノミークラスが156席の計276席になっている。
今回は、ビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」を利用した。全席通路側に面した「1-2-1」の座席配列となっており、席に座った瞬間にパーソナルな空間で周りを気にせずに過ごせることを感じた。シートピッチは198センチあり、横幅も55.9センチと広いのが特長である。
ニューヨーク/ニューアーク行きのUA130便は、羽田空港の144番スポットを午後7時55分に離れ、午後8時19分に離陸。12時間45分のフライトが始まった。
水平飛行に移ると、少し遅めの夕食時の時間となるが、今回は「牛肉のテンダーロイン」、「鶏の胸肉」、「鯛」の3種類から選べるということで「牛肉のテンダーロイン」を注文。濃厚なソースに食欲をそそられ、美味しく食べることができた。
デザートと珈琲で食事が終わると、日本時間午後10時過ぎ。日本とニューヨークの時差はマイナス14時間で、ニューヨークはすでに朝8時だが、食事を終えるとすぐにシートをフルフラット状態にして、マットレスを敷いてから大きな枕ですぐに就寝した。
通常の座席のポジションでも座り心地の良さを感じていたが、寝ている時も素晴らしいものがあった。最近ではフルサービスキャリアのほとんどがフルフラットシートであるが、その中でも体に馴染む、寝心地の良いシートであり、まさにユナイテッド航空が「眠り」を大切にしていることを実感した。
そして個人的に嬉しかったのがパジャマの存在である。最近ではパジャマを上下で提供する航空会社は少ないが、パジャマに着替えることで自宅にいるような、リラックスした気持ちになる。あまりに快適だったので、帰国便では飛行機が出発する前にトイレでパジャマに着替えたほどだ。
この日は東京で仕事が立て込んでいたこともあり、あっという間に就寝。気づいたら6時間半ほど眠り続けた。起きてからはノートパソコンを出して少し仕事をしたが、テーブルも大きく、電源も完備しているので作業も捗った。
Wi-Fiは3プラン用意されており、飛行中ずっと使える「Full flight」は21.99米ドル(約2,900円)、2時間だけ使える「2 hours」は8.99米ドル(約1,200円)、1時間だけ使える「1 hour」で4.99米ドル(約650円)となっていた(ユナイテッド航空のマイレージプラス会員は割引あり)。速度も下りで4Mbpsくらい出ていたので、メールチェックやウェブサイトの閲覧には充分だろう。
そして、2食目の「鰆の幽庵焼き」を到着直前に食べると、ニューヨークへはもうすぐ。羽田を出発して約12時間、午後6時24分(定刻午後6時25分)にニューヨークのニューアーク空港に着陸し、午後6時43分にスポットに到着した。ビジネスクラスで最初に飛行機を降りたが、この日は入国審査もスムーズに通過ができ、預け入れ荷物もなかったことから、わずは15分後の午後6時58分には到着ロビーに出ることができた。
■
中心部のマンハッタンへは、電車での移動が便利。ターミナル3の到着ロビーから空港内シャトル「Air Train」のホームに移動し、約6分の乗車時間でニューアーク・リバティ国際空港駅に到着。そして、午後7時15分発の「NJ TRANSIT」に乗ると、約30分でマンハッタンのペンステーションに到着した。ターミナル内の「Air Train」に乗ってから45分ほどだ。
ホテルもペンステーション駅から歩いて5分くらいの場所だったことから、午後8時前にはチェックインし、荷物を置いて午後8時15分にはホテルを出発して、タイムズスクエア観光に出かけることができた。私自身は6年ぶりのニューヨークだったが、タイムズスクエアに来るとニューヨークに来たことを実感できる。
そして、午後9時頃から少し遅めの夕食をニューヨークで食べることができた。夜遅くでも開いているお店も多く、日本でも人気のウルフギャングステーキハウスで早速、PORTERHOUSEでTボーンステーキを堪能した。ぐっすり眠れたからか、12時間以上のフライト直後とは思えないほど元気だった。
その後もロックフェラーセンターのクリスマスツリー(1月までライトアップしている)を堪能し、ホテルに戻ったのは翌日の午前1時くらいだった。お酒も入っていたこともあり、すぐに就寝することができた。
翌日は午前中からニューヨークを行動することが可能だ。出張であれば一晩ゆっくりしてから翌朝から仕事に入ることができるし、観光でも夜から目一杯楽しめる。
今回は、1泊3日の弾丸日程。朝6時半には起床し、お気に入りのデリでパストラミサンドのパワー朝食を食べて、再び朝の五番街やセントラルパークを散策したり、地下鉄に乗ったりしていると、あっという間に午前10時。ホテルをチェックアウトして帰国便が出発するニューアーク空港へ電車で移動した。
空港では、長距離路線のビジネスクラス利用者が使える「ポラリスラウンジ」(別の記事で改めて紹介する)で搭乗開始までの時間を過ごし、ニューアークを午後1時20分発の東京/羽田行きUA131便の機内に乗り込んだ。
ニューヨークでの滞在は飛行機が到着して、帰国便が出発するまでわずか19時間滞在であったが、帰りもフルフラットシートになる「ポラリス」では快適に過ごすことができた。
朝早くから活動していたこともあり、ニューアーク出発前、飛行機に乗った直後に、往路でとても気に入ったパジャマに着替えてリラックス。
1回目の食事を終えるとすぐに睡魔に襲われた。往路同様に6時間近くぐっする眠ることができ、長時間フライトを感じないくらいフライト時間が短く感じた。
長時間のフライトではあるが、機内エンターテインメントには日本語のコンテンツも多く、この日は「グッドモーニングショー」、「湯を沸かすほどの熱い愛」などの邦画のほか、吹き替え版の洋画も用意されていた。起きていても退屈せずに過ごせる。
さらに、ギャレー近くにはチーズやクラッカーをはじめとした軽食も用意されているので、小腹が空いた時にはいいだろう。
日の入り直前の富士山の美しい光景を眺めていると、午後5時20分に羽田空港に着陸。入国もスムーズで、預けた荷物をピックアップして午後6時10分頃には到着ロビーに出ることができた。この時間の到着だと都内であれば、多くの人は午後8時前には自宅に戻ることができ、翌日に備えることができる。何よりも羽田空港は都心からの距離が近く、改めて便利であることを実感した。
弾丸1泊3日であったが、それでも快適な時間を過ごすことができた。実際は最低でも2泊以上での旅行や出張になると思うが、ユナイテッド航空のビジネスクラス「ポラリス」の快適さをまさに実感することができた。運航スケジュールも日本人に便利な時間帯であり、帰国翌日もテレビ出演があったが、いつもと同じように疲れもなく1日を過ごすことができたのであった。