ジェットスター・ジャパン、3機目のA321LRを7月中受領へ 当面は国内運用、夏の高需要に対応

ジェットスター・ジャパンの片岡優社長は、エアバスA321LRの3号機(機体記号:JA28LR)が7月末にも日本に到着する見通しであることを明らかにした。

A321LRは従来型のエアバスA320ceoの長胴・長距離型で、「LR」は長距離を意味する「Long Range(ロングレンジ)」の略。航続距離はA320ceo比で83%長く、約3,000〜5,500キロ圏内に航行可能となった。CFMインターナショナル製のLeap1A-32エンジンを搭載し、燃費も20%向上(A320型機比)している。

▲2022年6月にドイツ・ハンブルクで公開されたA321LRの3号機

客室は全席エコノミークラスで、A320ceoよりも58席多い238席。シートはレカロ製のBL3710で、座席幅は46.2センチ、シートピッチは平均71.1センチ。各座席に充電用のUSBポートを設けている。初号機(JA26LR)は2022年6月に受領し、7月1日に東京/成田〜福岡線でデビュー。11月11日には2号機(JA27LR)も運航を開始している。

ジェットスター・ジャパン A321LR JA26LR

ジェットスター・ジャパンは現在、19機のA320ceoと2機のA321LRの21機を運航しており、JA28LRの導入後は22機体制となる。このほか、6機のA320ceoをジェットスター航空にサブリースしている。

A321LRの導入を発表した2018年当時は、最大約7,400キロの航続距離(カタログ値)を活かして中距離国際線に参入する計画を示していたが、コロナ禍により現在は東京/成田〜札幌/千歳・福岡線などの国内幹線に投入している。3号機も当面は国内幹線で活用する計画で、片岡社長は「22機体制で夏休みの高需要をしっかり取り込む」としている。国際線への投入時期は未定だという。

なお、ジェットスター航空にサブリース中の6機については、「オーストラリア側の需要も強く、現地からもう少し機材を使いたいという要望がある」(片岡社長)といい、当面は22機体制が続く見通し。