国土交通省、貸切バスの安全性向上に向けて省令改正

国土交通省は、貸切バスの安全性向上に向けた新たな対策を制度化するため、旅客自動車運送事業運輸規則等の一部を改正する省令の改正等を、10月10日に公布した。

2022年10月、美杉観光バスが運行するクラブツーリズムが主催した日帰りツアー客を乗せた貸切バスが静岡県のふじあざみラインで横転し、29名が死傷した事故を踏まえ、貸切バスの安全性向上に向けた新たな対策として制度化したもの。

新制度では、輸送の安全に係る書面及び記録の保存期間を3年に延長し、点呼記録は録音・録画して電磁的記録として90日間保存することや、アルコール検知器使用時の写真撮影、デジタル式運行記録計の使用を義務付ける。公表が義務付けられている安全取組の内容として、運転者に対して行う安全運転の実技指導を追加する。

施行は2024年4月1日。2024年3月31日以前に新規登録を受けた事業用自動車に係る運行記録計による記録は、2025年3月31日までの間はアナログ式運行記録計による記録も可能とする。