ブッキング・ドットコム、白タク指摘に「なぜタクシーの色に苦情を言うのか」 疑惑の旅行会社への送客継続

無許可で違法に旅客を輸送する「白タク」の配車を斡旋したことが本誌の調査で判明した、大手旅行予約サービスのBooking.com(ブッキング・ドットコム)は、乗車料金の25%を返金した。

ブッキング・ドットコムグループで配車サービスを提供している、Booking.com Taxi(ブッキング・ドットコム・タクシー)のカスタマーサービス担当者は、日本語のフォームから送信した「白タク」が配車されたとの指摘に、「なぜタクシーの色に苦情を言うのか、その理由が知りたい」として、詳細な説明を求めるメールを英語で返信。文面では、「私どもはあくまで仲介業者に過ぎません」と、仲介プラットフォームであることを強調していた。

乗車車両の写真と英語で書かれた国土交通省のウェブサイトのURLをメールで送信すると、支払った乗車料金の25%にあたる2,842円が突如返金され、「この紛争は解決済み」とのメールが来た。理由を問うと、返金の理由は「白ナンバーの違法車両をお送りしたドライバーの行動にある」とした。

ブッキング・ドットコム・タクシーは、イングランドもしくはウェールズに本拠を置く企業で、利用者との間の契約は日本の旅行業法の対象外となる。一方で、消費者保護法の対象となる可能性を指摘すると、「消費者法は政府の管轄でありサポート範囲外」として、仲介プラットフォームであることを強調した。

なお、12月19日午前現在、ブッキング・ドットコムで検索を行うと、「白タク」を配車したTianjin OUYA Automobile Rental Serviceは表示されなくなったものの、Klook(クルック)KKday(ケーケーデイ)で「白タク」を配車したことを本誌が指摘した、BB-Tripが表示されるようになった。チェック機能はもはや崩壊している。

観光庁は、「白タク」の手配斡旋を改善しない外資系オンライン旅行会社(OTA)の社名の公表などを行う方針。これまでに、ブッキング・ドットコムの広報担当者からコメントは得られていない。