シドニー国際空港、発着枠の割り当て透明化

シドニー国際空港

オーストラリア政府は、シドニー国際空港の発着枠の需要管理スキームを改革すると発表した。

地域社会の保護を維持しつつ、重要なインフラの利用を改善する。広範な協議を経て、効率性や競争、消費者利益をもらたすものとしている。現在の発着制限時間などは維持される。

発着枠の割り当て方法の透明性を大幅に向上させ、航空会社には欠航や大幅遅延の理由など、発着枠の使用に関する定期的な情報提供を求める。発着枠の使用状況に関する監査も実施され、反競争行為の発見や取り締まりも強化する、情報は定期的に公表され、罰則も設ける。新規参入を求める航空会社の便宜を図り、発着枠の不正使用を取り締まり、割り当てでより公平な競争の場を創出する。

地方コミュニティとの接続性強化のため、ニューサウスウェールズ州の地方路線が優先利用できるように確保されている発着枠のみならず、新しいピーク時間帯のどの時間帯にも申請を可能とする。

さらに、悪天候などの大規模な障害発生時には、発生翌日の最大2時間、一時的に1時間あたり85便の運航を許可する「回復期間」を導入する。スケジュール上での1時間あたり80便の上限は維持され、総便数は増やさない。これにより、騒音影響を増やすことなく、多くの旅行者が目的地に到着できるようにする。

オーストラリア政府では、今年後半にも航空白書を発表し、消費者保護を含めた多くの内容を盛り込むことを予定している。

カンタス航空は、「旅行者に利益がもたらされ、シドニーの非効率性によって影響を受けている全国の空港への影響にもプラスの流れが生まれる」などと改革を歓迎する声明を発表した。