JAL、国土交通省の厳重注意を受けて再発防止策策定

JAL(エアバスA350-1000型機)

日本航空(JAL)は、安全上のトラブルが相次いだことによる国土交通省による厳重注意を受け、再発防止策を策定した。

2023年11月5日にシアトルで許可を受けずに滑走路を横断したほか、2月6日にもサンディエゴで異なる誘導路に進入し、許可を得ずに滑走路手前の停止線を越えた。4月22日にはダラスで、滞在中の機長が過度な飲酒に起因する不適切行動により、乗務予定の便に乗務できず、同便が欠航になった。

5月10日には福岡空港で、他機が離陸滑走中に滑走路手前の停止線を越え、他機が管制官の指示で離陸を中止した。5月23日には羽田空港の駐機場で、出発のためにプッシュバック中の機体とトーイング中の機体の主翼端同士が接触した。

再発防止策として、組織長会議の開催や社長から全社員への動画メッセージの発信、安全再確認・強化月間の実施といった緊急対応を実施。経営が把握した現場の状況から取り組むべき問題点を洗い出し、グループ安全対策会議でフォローする。

運航乗務員や客室乗務員は滞在先で当面の間禁酒としたほか、オンラインテストによる滑走路誤進入に関する注意点の理解度確認、プッシュバックや翼端監視作業の教育内容の改善、双方向コミュニケーションツールの導入などの緊急対応を実施している。アルコールに関する教育や理解度確認、緊急時用赤色回転灯の導入、中長期的な対応を実施する。