FDA、客室乗務員の新制服発表 コシノジュンコ氏デザイン、9月頃から導入

フジドリームエアラインズ(FDA)は7月18日、客室乗務員の新たな制服を小牧空港でお披露目した。FAの制服の刷新は約11年ぶりで、デザインはファッションデザイナーのコシノジュンコさんが手掛けた。9月頃から導入する。

新制服は2009年7月の就航時に導入したチャコールグレーの初代制服、2013年10月から使用している現行の2代目に続く3代目。新制服はコシノさんが提唱する「対極の美」をコンセプトに、コーポレートカラーのドリームレッドと、初代と同じチャコールグレーの2色を組み合わせたデザインとした。

トップスはジャケット1種類と、インナーとして配色が異なる2種類のカットソーを用意。アシンメトリーデザインを取り入れ、カットソーの首周りや裾の形状、色の切り替えが左右非対称になっている。ボトムスはスカートとパンツの2種類で、客室乗務員が好みの組み合わせを選択可能。首周りのアイテムには、他社で一般的なスカーフではなく、軽い素材のストールを採用している。機内サービス時に着用するエプロンは襟付きタイプで、制服との一体感を持たせた。

トップスはニット素材、ジャケットやスカートには伸張性に優れた素材を使用し、機内での動作に適応した運動性と快適性を両立させた。環境負荷低減の観点から、素材に部分植物由来のポリエステル繊維を採用したほか、使用後の制服を回収してリサイクルする仕組みも導入する。

発表会は小牧空港の格納庫で行われ、それぞれ異なる組み合わせで新制服を着用した8名の客室乗務員が、シルバーの10号機(エンブラエル175型機、機体記号:JA10FJ)から登場。機体の前をファッションショー風に歩いた。FDAによると、新制服のチャコールグレーとのコントラストを考え、銀色の機体を使いたいとコシノさんからリクエストがあったという。

客室乗務員とともに10号機から登場したコシノさんは、「見ての通り、大変インパクトのあるユニフォーム。ほかのエアラインとはちょっと変わった、世界に誇る楽しいユニフォームになれば」と新制服に込めた思いを語り、「どんどん活躍してみんなを楽しませてほしい。私も一つの応援団として参加した」と客室乗務員にエールを送った。

▲FDAの3代目制服を手掛けたファッションデザイナーのコシノジュンコさん

制服の刷新は、7月23日に迎える就航15周年企画の一環。客室乗務員10名によるプロジェクトチームが2023年7月に立ち上がり、「新たな時代への変化、チャレンジ、飛躍、洗練」をコンセプトにデザインコンペが行われた。プロジェクトチームの担当者によると、8社23作品の応募の中からコシノさんの作品を選んだという。

FDAの鈴木与平会長は「制服を着るということは人間の気持ちに新しいインパクトをあたえるもの。コシノ先生の素晴らしいデザインで、客室乗務員には新しい気持ちでお客様に我々の真心とサービスを楽しんでいただけるようにがんばってほしい」と話した。

FDAによると、グランドスタッフの制服についても今後刷新を検討しているという。