エムポックスの感染拡大、一部の国で検疫強化

世界保健機関(WHO)

エムポックス(旧称サル痘)の感染拡大に伴い、世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言したことを受け、一部の国で検疫措置を開始した。

ベネズエラでは、流行が確認された国からの渡航者に対して、検疫カードの提出を義務付けた。感染が疑わしい場合にはただちに隔離され、感染者の濃厚接触者には検査を実施する。

ナイジェリアでは、入国者に対して保健省のウェブサイトでの健康申請フォームへの登録を義務付けた。

エムポックスは、ウイルスに感染することに伴う急性発疹性疾患で、2022年の世界的な大流行を引き起こしたエムポックスウイルスよりも重篤で感染力が強い可能性があるクレード1の症例が、コンゴ民主共和国、ブルンジ、ケニア、ルワンダ、ウガンダ、コンゴ共和国、中央アフリカ共和国で報告されている。潜伏期間は5日から21日、致死率は数%から10%とされている。すでにスウェーデンやタイでも確認された。