
トリップドットコム、ミャンマー地震で特別対応
エイチ・アイ・エス(HIS)は、2024年10月期の決算を発表した。最終利益は87億1,700万円だった。
売上高は3,433億3,400万円、営業利益は108億5,400万円、経常利益は104億5,100万円だった。コロナ後初となる通期黒字化を達成した。配当は無配。
旅行事業では日本発海外旅行や海外法人インバウンドが好調に推移した。海外法人では夏の繁忙期のインバウンドが好調で、ハワイでの大型団体の受客に加え、個人旅行も回復傾向だった。欧州は通年で好調で、イタリアとスペインが牽引した。日本法人でも、収益性の高い欧州方面の添乗員付きツアーが好調で、特にシニア層の受客が伸長した。ホテル事業は国内では高稼働が継続し、客室単価も上昇した。
グループ18社による雇用調整助成金などの不正受給などによる返還もしくは引当金として84億2,800万円を返還した。財務諸表は2020年3月期以降の助成金収入として主に特別利益に計上していたものの、過年度修正した。返還はすべて手元資金から行う見通しで、現時点での運転資金の確保はできているものの、必要な投資については金融機関と相談して進めるとした。
2025年10月期の業績予想は、売上高が3,900億円、営業利益が120億円、経常利益が110億円、最終利益が77億円としている。配当は中間配当10円、期末配当10円の計20円での復配を予想している。
海外旅行事業全体の底上げを図り、送客数の回復を目指す。方面別では欧州やハワイ、沖縄を引き続き強化する。単価増傾向も継続し、売上の増加を想定する。
2025年度には約500名の新卒採用を予定し、初任給を15,000円引き上げる。業績回復による手当を増加させる。広告宣伝費も増加を見込む。