世界初 ルフトハンザドイツ航空、A320neoで営業飛行開始

ルフトハンザドイツ航空,A320neo初号機

世界初の営業飛行を開始したエアバスA320neo初号機 資料提供:ルフトハンザドイツ航空


 ルフトハンザドイツ航空(DLH)は世界で初めてエアバスA320neo初号機を1月20日に受領しました。A320neoの導入により、ルフトハンザドイツ航空は「3リッター・フリート(旅客1人当たり、並びに飛行距離100キロメートル当たりの燃費)」実現に向け、大きな一歩を踏み出したことになります。
 ルフトハンザドイツ航空のA320neo1号機は1月24日、ハンブルクへ向けた初めての営業飛行が実施されました。A320neoは当面、フランクフルト-ハンブルク線およびフランクフルト-ミュンヘン線の2路線で運航予定です。
 A320neoにはビジネスクラスとエコノミークラス、合わせて180席の座席を配置。機内前後方のギャレーと化粧室の位置が見直され、空間のさらなる有効利用が可能になりました。これによりビジネスクラス最前列の乗客はより広いレッグルームが利用でき、エコノミークラスではさらに2列、計12席を追加できるだけの空間が生まれました。
ルフトハンザドイツ航空,A320neo初号機

PW1100G型エンジンを搭載したA320neo 資料提供:ルフトハンザドイツ航空

 A320ceo(従来機)比で燃費が15%向上しているA320neo搭載のプラット・アンド・ホイットニー社製PW1100G型エンジンは静音性にも優れており、騒音削減の面でもめざましい成果を示しています。A320neo離陸時の騒音コンターは最大85デシベルで、現行のA320を約50%下回る水準です。
 累積騒音放射は国際民間航空機関(ICAO)の制限値を約29.8デシベル下回っており、騒音と排出ガスの面で現行の機材から大きく進歩したことを示しています。ルフトハンザグループは、PW1100G型エンジンを搭載したneoタイプの航空機60機を導入予定です。
 ルフトハンザグループはneoタイプの機材を計116機発注しており、うち45機はより大型のA321neoが占めています。両型機はいずれもルフトハンザドイツ航空とスイスインターナショナルエアラインズ(SWR)への導入予定です。
 新機材導入に向けた投資額は133億米ドルで、2016年末までにA320neo5機がルフトハンザに引き渡され、ルフトハンザのハブであるフランクフルト空港で使用される予定になっています。ルフトハンザグループは現在までに251機の新型機を発注、その総額は約300億ユーロ。全ての機材の導入は2025年までに完了する予定で、2016年は計52機の新機を導入する見込みです。