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【搭乗レポート】空飛ぶ宮殿のエコノミークラスに搭乗 エミレーツ航空のエアバスA380型機でカサブランカへ
エミレーツ航空といえばエアバスA380型機。エアバスA380型機といえばエミレーツ航空。そう語っても過言ではないであろう。それもそのはず、エミレーツ航空は同型機を100機以上保有し、世界最大のオペレーターとなっている。巷では上級クラスの豪華絢爛さから「空飛ぶ宮殿」と呼ばれている。また、最近では新たにオプションを含めて36機もの同型機を発注したことで話題になった。
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エミレーツ航空、エアバスA380型機を最大36機発注へ
今回筆者はモロッコを旅するにあたりエミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空のアラブの航空会社3社から選ぶことになった。ANAマイルを細々と貯めている筆者は、当初は全日本空輸(ANA)とコードシェアを結ぶエティハド航空を選ぶつもりであった。ところがスカイスキャナーで改めて調べるとエミレーツ航空のセールと重なり、エティハド航空より5,000円程度安い6万円代半ばで航空券を購入できることがわかった。元々エアバスA380型機とエミレーツ航空に搭乗してみたかったこと、ドバイ国際空港の空港ラウンジ(プライオリティパス利用)へ行ってみたかったこともあり、購入を決めた。
そんな初エミレーツ航空、初エアバスA380型機と初物ずくしの筆者がドバイまで約12時間の空の旅をレポートしていく。
エミレーツ航空は日本線は東京/成田、東京/羽田、大阪/関西とドバイを結ぶ路線を運航しており、ドバイと世界140都市以上を結んでいる。ハブ空港のドバイ国際空港にはエアバスA380型機専用ターミナルがあるというから驚きだ。
今回の搭乗便は東京/成田発ドバイ行き、午後9時20分発のEK319便である。成田空港では第2ターミナルを利用する。運航機材はエアバスA380型機で、受託手荷物は30キロまでである。エミレーツ航空はJALとコードシェアをしているため、日本航空(JAL)のマイルを貯めることができる。ちなみに乗継便であるドバイ発カサブランカ行きのEK751便もエアバスA380型機での運航になり、今回の旅は往復全便でエアバスA380型機への搭乗となる。
空港まではウィラーエクスプレスが運行するJR大崎駅と成田空港を結ぶ「成田シャトル」を利用した。事前予約で1,000円と東京駅から出るアクセス成田などと同程度の運賃で移動できる。山手線品川駅〜新宿駅あたりから利用する場合は便利だ。乗り場は大崎駅西口バスターミナルにある。
座席は2種類あり通常の夜行便同様シェルタイプのシートの便と通常座席の便がある。いずれも4列シートでコンセントまたはUSBポートを完備しているため、充電ができる。LCC利用者にとってはかなりありがたいであろう。
座席設備だけをとっても魅力的だが、この成田シャトルの優れている点は他にもある。1つ目は空席が多い点だ。筆者が成田空港へ行く際はほぼ毎回利用しているが、満席であったり、積み残しが発生したりする場面をみたことがない。1人で2席利用でき、かつ後ろに乗客がいなければリクライニングができる点が魅力だ。2つ目は東京の美しい景色を見られる点だ。通常の経路の場合、東京タワーのそばを通りレインボーブリッジを渡ってお台場方面へ抜けて行く。この際、レインボーブリッジから見える東京の景色、特に夜景は旅に出る我らを静かに見送るかのように美しく、そして華々しい。往路の場合、右手にはお台場、左手には勝どきや新橋、丸の内のビル群が東京を鮮やかに彩る。それは香港や上海、ニューヨークといった世界の大都市にも劣らない。旅前は東京の都市として完成された美しさに、旅後は東京の温かさと安心感に触れることができるのだ。これがたった1000円で体験できるのは大崎発の成田シャトルだけである。
成田空港第2ターミナルに到着した。人は時間もあってかあまり多くはない。
出発のちょうど2時間前の午後7時30分に成田空港第2ターミナルに到着した。チェックインカウンターはBとCであり、既にオンラインチェックイン済みであったため並ばずにて荷物を預けることができた。できる限りオンラインチェックインは48時間前から可能であり、座席指定もできるためなるべく早めにしておくことをお勧めしたい。カウンターでのチェックインは相当数の乗客が並んでおり、時間がかかりそうであった。受託手荷物はエコノミークラスの場合、基本的に30キロまでとなるが運賃タイプによって異なるため要確認である(Special運賃は20キロまでなど)。
なお機内持ち込み手荷物はパソコンを含め1人1個7キロまでとなり、バッグにはタグがつけられる。筆者はパソコン(Macbook Air)と下着1セット、本2冊、液体類、モバイルバッテリー、その他機内用品で5.1キロだった。
今回は同行者が海外旅行初心者であったため、カサブランカまでの紙のボーディングパスを発行してもらった。その際、スマートフォンにあるEチケットは破棄するように依頼される。また別添えで手荷物番号が記載された紙を渡されるため、こちらもしっかり保管する必要がある。
今回の機材は冒頭で何度も記述したようにエアバスA380型機である。エコノミークラスの座席配列は3-4-3の1列10席である。今回は通称”オセロ戦法”という座席指定の際の作戦に則り、同行者との座席を1席開け、窓側の47Kと通路側の47Jを指定した。幸いにもこの便は元々の搭乗率が低く、目分量で見積もっても60%程度だったため間の座席は空席となった。この搭乗率のため1人で利用する乗客は皆3席、4席を占領し「エコノミーファーストクラス」としてフルフラットで寝そべっていた。
搭乗は66番ゲートから行われた。エコノミークラスの場合は座席のエリア別に機体後方のエリアから搭乗となった。ボーディングタイムは出発45分前の午後8時35分からと記載されていたが、実際は10分ほど遅れた午後8時45分頃から始まった。余談だが筆者はこの時機内に持ち込むコンタクトケースを忘れたことに気付き、ゲートから歩いて5分ほどかかる売店までダッシュで向かっていた。売店が出国審査場側(65番ゲート方)にしかないので注意が必要だ。しかし毎度絶対必要ではないけれど、ないと困るものを忘れる癖は本当に直したいものである。
ここが空飛ぶ宮殿の運命の分かれ道だ。左手は1階のエコノミークラス、右手は2階の宮殿となる。筆者は右手に進みそうなオーラと佇まいを発しながら堂々と左手に進んだ。
このエミレーツ航空のロゴを横目に機内へ入っていく。