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JR西日本、「新たな長距離列車」デザイン発表 「気軽に夜行列車の旅楽しんで」
JR西日本は、2020年春の運行開始を予定している「新たな長距離列車」の車内デザインを発表した。
車両は117系電車1編成(6両)を改造し、定員90名程度の全車指定席となる。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、1両ごとに異なる座席タイプを配置。シンプルながら快適性が高く落ち着いた車内空間を提供するとともに、座席は車窓から沿線の風景を楽しめる配置とする。
1号車は左右1列ずつに座席を配置したグリーン車で、向かい合う2席を1名で利用できる非常にゆったりとしたスペースが特徴。さらに、2席の背もたれを倒すことでフルフラットシートに転換することができる。
2号車は女性にも快適に夜行列車の旅を楽しんでもらえるよう女性専用車両となる。2+2列の普通席とフルフラットシートを配置する。普通席は一般的な特急列車のグリーン車なみの座席間隔をとっている。フルフラットシートでは「サンライズエクスプレス」のノビノビ座席と同様に、横になってくつろぐことができる。
3号車には2号車と同様の2+2列配置の普通席のほか、家族などのグループで利用できるコンパートメントを配置。コンパートメントには、広げるとベッドにもなる折りたたみ式のソファを設置する。
4号車にはテーブルや着席スペースを複数設置し、自由に過ごせるフリースペースとする。また、グループで利用できるボックス席や、イベントなどで利用できる小さな屋台のようなカウンターも設置。一部区間では簡単な弁当などの販売も計画している。
5号車は学生などが気軽に夜行列車の旅を楽しめるよう、2号車と同様のフルフラットシートを上下二段に配置した普通車となる。また、車椅子対応座席や多機能トイレを設置する。
6号車はこの列車の中で最も上質な仕様として、プライベートな空間を確保できるグリーン個室を5室設ける。室内のベッドは可動式となっており、ソファにも転換可能。あえて台形の個室とすることで、一定のベッド面積に加えてレール方向に約4メートルの長さが確保でき、ダイナミックな景色を気兼ねなく楽しめる。なお、5室のうち1室は1名用個室となる。
このほか、USBポートや大型荷物置場を設置するほか、車内Wi‐Fiの提供、多言語による自動放送と車内案内表示を行う。
「新たな長距離列車」は臨時列車として、期間を定めて京阪神~山陰方面、京阪神~山陽方面など複数の区間を運行予定。デザインの詳細や車両名、運行区間などは決定次第発表する。同社は「普段あまり鉄道をご利用されない方々にも、鉄道の旅の楽しさを知っていただき、繰り返しご利用いただきたい」としている。