バニラエア、奄美大島線運賃発表会見 石井社長質疑応答一問一答

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バニラエアが2014年4月23日に都内で開始した、奄美大島線の運賃発表会見の一問一答は次の通り。全ての質問に、石井知祥社長が答えた。

ーわくわくバニラの4000円の運賃の提供座席数を用意するのか

わくわくバニラの席数は公表してませんので、またいろんな状況を見て第2弾、第3弾を考えたいと思う。今回は水曜日限定ということで、また私ども、8,000円からのシンプルバニラということで、今のマーケット状況からすると、皆様にとって非常にご利用しやすい運賃だというふうに思っている。

ーGWの国内線の予約率が42%とあまり振るわない状況だと思いますが、ご所感、どう巻き返していくのかというところを教えてください。

4月、GW、非常に正直言って苦戦していますけども、ひとつ、昨日、一昨日から6機目の機材が入ってきたのですけど、ちょうど機材の増便と同時に、サマースケジュール、ダイヤを触ったんですね。札幌なんかも今4便、これから増便しますけれども、時刻を随分変えてしまったということもあってですね、その周知が不足したという反省もしている。ダイヤ、時間帯は大事な部分ですが、機材が入ってきた段階で組み替えました。当然一つは、定時性、就航率。成田の特殊性がありますので、組み替えてできるだけ就航率、そして定時性を高めようと今取り組みをしていまして、かなり今、上がってきている。一方で皆様に周知するのが不足したということで、今いろんな取り組みを地元も含めて、なんとか5月以降巻き返しをしていきたいと思っている。

ーなぜ奄美を選んだのかということですが、これはバニラの側からなのか、地元からの要望があって就航したのか。奄振法の助成金はどの程度出るものなのか。1便あたりいくらとか数字で表現できれば。

奄美についてはかねてから注目はしていたのですが、まだまだやはりマーケット的には非常に小さいといいますか。ただ我々に取っては、去年本土復帰60周年の中でまた注目してましたし、世界自然遺産への登録をされるということ。地元、県ずっと、奄振審議会でどう運賃を下げて交流を増やすんだと。ずっと地元、県からのお話ありましたし。我々を後押ししたのは奄振の交付金。具体的なスキームを含めて、県、地元でいろんな形で検討されているとのことで、ある程度察しいただけるとの見通しの中で始めました。具体的な金額含めてどういうスキームでというのは、今の時点ではわかっていません。

ー競合するエアラインはどういう路線に。多分、羽田を飛んでるJALだと思いますが、そこに比べてどれくらい安い設定になるのか、競合についてどういう意気込みを持っているのか。

今大体、羽田からはJALさんが年間8万人くらい、大阪からも同じくらいの人数でしょうかね。福岡と鹿児島結構多いですけども、そういう面ではやっとそのパイプが広がる。私はある意味競合だと思っていません。羽田は羽田の中で。まだマーケットをこれから、年間目標で言うと13万席くらい提供しますから、8割で行くと10万人、新規にどう増やしていくか。地元は運賃がトータルで下がった中で、どう交流人口を増やすかということですから。羽田の需要ををそのまま持ってきては全然意味が無い。我々はそういう面では共存していけると思っている。

ですから、むしろこれからは選択肢が増えて、首都圏からパイプが太くなったと。トータルの中で、奄美を、まず奄美にこの中にもほとんど行ったことないという人が多いと思っている。奄美のディスティネーションの良さの知名度が低い。成田というところについても、成田から国内線というのについても、非常に便利になってきましたけども、そういう面での知名度。バニラエアも知名度が足りたいと思っている。

そういうところで、ぜひ奄美という括りの中ではいろんな選択肢ができてきたという中で、相乗効果を出していきたいと思っていますから、我々は役割は新たな需要をつくっていくということですから、競合すると思っていません。

ーJALは羽田は年間8万人の?

ぐらいでしょうかね。大阪もそれくらいのお客さんだと思う。

ー御社は年間13万席を提供して、10万人ぐらいを目標?

目標としてはそうですね。利用率80%というとそれくらいの。ですから少なくとも倍くらいのお客様の交流人口が増えるというのですか。

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ー料金的にはJALさんの既存路線のどれくらいという言い方ができるのでしょうか。

幅を8,000円からということにしてますし、わくわくの4,000円というのはどうなんでしょうね。このパッケージ旅行もあったりしますので。まあ、普通運賃は4万何千ですか。割引も多分2万円台、一部早割みたいのもありますけど。

そういう意味では、我々の目標は半額以下、場合によっては3分の1含めて、幅は状況によって当然変わってきますけども、運賃は非常にご利用しやすい、それと同時に成田での国内線というのはまだまだそういう意味では知名度は(足りない)。今、LCCバスは1日150便、1000円〜900円、10分おきに東京と成田をと走ってますから、そういうもの含めてもっともっと利用しやすい環境が、成田に。そういう意味で、成田ベースで正解だと思っていますし、いろんな意味でこれから競争はげしくなっていきますが、LCCとしての役割、成田をベースとした、大きくなってくると思っている。

ー料金設定の根拠を具体的に教えていただけますか。

根拠ですか。今は、沖縄が8,500円からということにしてます。大体その沖縄並み、需要によって運賃は上下してくると思いますけども、そのへんを見た中で設定をさせていただいた。既存の運賃より少なくとも半額以下。今回は奄振が改正になって、具体的にはまだお話ないですけども、ある程度そういったものをいただける、活用させていただけるとのことでしたので、そういう面では、マーケット的にはまだまだ小さいですし、運賃設定は沖縄並みということについて、少し踏み込んだ考えでやっているんですけれども。なんとか地元を含めて、我々首都圏から需要をなんとか喚起をして、80%の利用率を目標に。これは結構高い目標になると思う。

ー交付金はどれくらいいただけるものかと。

具体的にないんですよ。今いろんなスキームを検討されているとのことですので。活用する前提で具体的なお話を待っているところとなる。

ー地元とのホテル、タイアップなどは

観光協会ですとか、群島の組合ですとかですね。いろんな部分。我々とすれば、首都圏の20万人の奄美出身者の方がいらっしゃいますし。高校野球の応援ですごい絆。帰省需要なども増えていくでしょうし、新たな観光客も。結構スポーツ合宿も多いと聞いていますから、そういったものを行きやすくすれば需要は増えると思う。

ー通年で就航?

ぜひ通年で。やはり地元は歓迎していただいていますけども、やはり本当に長続きできるの?という歓迎と不安が半々の気持ちを感じましたので。

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ーJALが東京から年間8万人運んでいるのに対して、バニラが10万人目標とのことですが、地元の宿の受け入れキャパはあるのでしょうか。

キャパは今は結構、確かに沖縄のような大型リゾートホテルはないですが、非常に小さいところ。民宿+α。割と合宿対応の施設もあるようですし、そういう面では地元とこれから受け入れ整備を。ただやはり、奄美大島は沖縄と近く、自然が残された中で、大型リゾートというではなく、小さい施設がある程度整備されるというのもあります。それから、いろんな周辺の島にも行っていただくということもありますし。あとは二次アクセス、基本はレンタカーになるんですけども、その体制の問題とか。最近は若い人は車を運転しませんから、路線バス。そういった整備だとか、地元のホテル、宿泊、運輸関係の皆さんといろいろ充実させていく。課題もあると思っている。

ーLCCにとって地域から補助金を受けるというのは、日本のLCCにとって今まで例があるのか。そういった中で、いままでリゾートをしている中で、リゾート地域貢献、両面でという中になると思いますが、そういう流れが続いていくのか。

LCC、今どうなんでしょうね。スカイマークは今はLCCではないと思いますが、いろいろ例はあるんでしょうね。本格的なLCCは、日本ではそういう面では3社ですか。我々が思っている部分では初めてだと思っている。

成田ベースですから、我々やっぱりLCCとして今度ターミナルも移りますけれども、そういう面での着陸料の問題ですとか、施設の使用料ですとか、こういう課題についてもLCCの体験というのを作っていただきたいとお願いしている。

体力のある大手さん、レガシーとやっぱり違う。我々は本当に運賃は半分以下、3分の1以下という形で提供しますから、やっぱりそれなりのそういったもの含めて。それは自治体の場合も、民間に協力していただくこともあるでしょうし、一緒に努力していただきたいというのはこれから増えてくるとは思う。

LCCですけども、新しい日本のLCCということで、正しくクオリティ含めてですね。ですから調子悪いからすぐ止めるというのは。地元の交流人口が増えて、どう貢献するかという役割も非常にあると。バッジも成田ですし、今度奄美のクロコダイルですけれども、路線が増えるとバッジだらけになると思っているんですけれども。それだけじゃなくて、地元交流、地元の物産含めて。そういったものを一緒日元に支えて応援していただくモデルをぜひ創っていきたいと思っている。

ーバニラバケーションについて、ANAセールスがやっていますが、奄美大島がANAグループの就航がない中で、7月からやっていくのか。

バニラバケーション、バニラホリデーという。ビッグホリデーさん、ANAセールスがやってるんですけれども。おっしゃるように、地上の仕入だとか言うのはこれから課題になると思いますね。グループとしては13年来運航していませんから、これからそちらの旅行商品も開拓をしていただくということになると思う。

ー7月1日時点では、バニラバケーションはない?

タイミングはずれるかもしれませんが、皆さんそれ以外に取引させていただいている旅行会社から逐一でてくることになると思う。

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