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ANAグループ、中期経営戦略の進捗について会見を開催 新LCCはリゾート中心に
ANAグループ中期戦略の進捗について発表を行い、3つのテーマを中心に説明を行いました。
(1)首都圏の発着枠増枠を最大限活用することを目的とした機材増強
ANAは会見で、7月30日(火)にボーイング777-300型機3機を追加発注することを発表した。
また、増機を計画していた貨物専用機(ボーイング767-300F 1機)の改修を延期し、新たに調達することを決定し、先のボーイング777-300型機3機と合わせて、合計4機の追加調達を発表した。
これは、2014年に予定されている羽田空港の発着枠再拡張および、成田空港発着回数の30万回化を契機とした、首都圏空港における容量拡大のチャンスを、最大限活用することを目的としている。
(2)新LCC事業の展開について
新しいLCC事業については『プレジャー・リゾート地をより身近に感じられる』LCCを新規に立ち上げる。と発表した。
マレーシアのエアアジアとの合弁事業である「エアアジア・ジャパン」の合弁解消の発表の際は、2013年7月末に詳細を発表されるとしていましたが、新会社名の発表が8月中旬頃、就航地などの詳細の運航計画については9月下旬に発表する予定であり、会見では非常に限定的な情報のみが公開されました。
なお、就航予定は2013年12月下旬ごろとなっており、年末年始のピークシーズンには、ANAグループによる新しいLCCの運航が開始となっている予定となる。
就航予定路線については、「A320で就航可能な成田、名古屋発着の国内・海外リゾートを中心とした路線」としており、具体的な就航地については今後発表される予定となる。また、現在エアアジア・ジャパンで就航している路線を維持するよりも、ANAグループとして就航できていない路線、または需要の見込める路線に参入することを重視する。と説明した。
機材は、エアバスのA320-200型機2機にて運航を開始し、2014年1月に3機体制、2014年3月末までに5機体制にて運航を予定している。
新会社の代表取締役社長は、ANA出身でAIR DOの営業本部長である石井 知祥(いしい とものり)氏が就任予定であり、同氏の営業力、販売力により、エアアジア・ジャパンでは強化することが出来なかった営業力・販売力をテコ入れする。とコメントがありました。
新LCCの「国内・海外のリゾート路線を中心とする」という戦略については、エアアジア・ジャパンの実績を鑑みても「国際線の方が顧客単価が高くなる可能性が見込めるため。」と説明しており、国内よりも海外路線に注力していくことが予想される。
エアアジア・ジャパンの従業員の雇用の継続について、ANAホールディングスとしては「可能な限り従業員全員に、新LCCに来て欲しいと思っている」としながらも、従業員自身の選択によって離職する従業員もいる。と説明した。
(3)Pan Am Holdings , Inc社の買収
ANAホールディングスは7月30日付けで、Pan Am Holdings,Inc.およびPan Am International Flight Academyを含むその子会社の全株式を、American Capital, Ltdおよび同社の関連会社が運用する投資ファンドなどから、約137億円にて取得することに合意し、株式の100%を取得している。
ANAグループでは、2011年にPanda Flight Academy株式会社を設立し、パイロット訓練事業に参入している。
同社を買収した理由として、アジアを中心に今後飛躍的にパイロットの養成需要が高まることが予想されるため、アジアに対してPam Am社の育成ノウハウを展開することで、ANAグループとして訓練需要に対するグローバル展開を目指している。と説明した。
なお、同社の買収による2014年3月期の連結事業に与える影響は軽微であり、現時点では2014年3月期の連結業績予想の変更はないとしている。
(島田純)