国交省、羽田空港国際線枠はANA11枠、JALに5枠を配分 © Toshio Tajiri/Flight Liner=13年8月
国土交通省は10月2日、2014年夏期ダイヤ(2014年3月30日以降)から拡大する羽田空港の昼間時間帯における国際線発着枠のうち、全日本空輸と日本航空への配分を発表しました。
現在までに2国間合意が整った国に係る発着枠は31枠で、相手国側は15枠、うち日本側は16枠。この16枠のうち、ANAには11枠、JALには5枠を配分。結果、ANAがこれまでに主張してきた傾斜配分に至りました。アメリカなど各国の発着枠9枠は未配分。
イギリス、フランス、中国(北京)、シンガポール、タイは、ANAとJAL各1枠づつ。ドイツ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、カナダに関してはANAが独占し、ドイツはANAに2枠、ほか4か国には1枠を配分しています。
今回の国際線枠配分の考え方について、国交省は「日本の航空会社が適切な競争基盤に立って経営することが利用者利便の増進である。」とし、JALに対する公的支援によって航空会社間の競争環境が不適切に歪められていないか等を確認するため、今後はその状況を監視するとしています。
ANAへの傾斜配分について「乖離(かいり)した不公正な内容」と発表したJALは、「民間企業の自由な活動である新規路線開設を制限するという新たな基準を設けるものであり、到底承服できるものではなく誠に遺憾。」とコメント。今後は内容の是正を国土交通省に正式に求めていく方針です。
■発着枠 | 日本側発着枠 | ANA | JAL |
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イギリス | 2 | 1 | 1 |
フランス | 2 | 1 | 1 |
中国(北京) | 2 | 1 | 1 |
シンガポール | 2 | 1 | 1 |
タイ | 2 | 1 | 1 |
ドイツ | 2 | 2 | 0 |
ベトナム | 1 | 1 | 0 |
インドネシア | 1 | 1 | 0 |
フィリピン | 1 | 1 | 0 |
カナダ | 1 | 1 | 0 |
計 | 16 | 11 | 5 |