国土交通省航空局は、那覇空港の2本目の滑走路整備等の公聴会を沖縄県庁にて10月24日に開催すると発表しました。
混雑時は離発着の処理許容量を超える那覇空港。滑走路1本の国内空港では旅客数・発着回数とも福岡空港に次いで2位 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner
公聴会では航空法第55条の2第3項および、第56条の2第2項において準用する同法第39条第2項の規定に基づき、那覇空港の施設変更及び指定した延長進入表面等の変更に関して、公正に行政処理を行うべく利害関係者から意見を集めます。
那覇空港第2滑走路(2,700m×60m)増設案 reference:国土交通省資料
那覇空港は滑走路1本で運営する国内の空港の中では旅客数・発着回数ともに2位(1位は福岡空港)。年間発着回数はLCC(格安航空会社)等の参入で年々増加し、ピーク時間帯は発着処理容量を超え、出発を待つ航空機の慢性的な遅延が発生している状況です。
また、滑走路上で航空機にトラブルが発生した場合は滑走路のメンテナンスに十分な時間確保が必要で、平成23年12月19日に起きたF15戦闘機滑走路逸脱のトラブルでは計104便の民間機が影響。最大で4時間26分の遅延が発生しています。
このような状況を鑑み、那覇空港では第2滑走路増設新規事業として現滑走路から1,310m先の沖合に現滑走路よりも300m短い2,700m×60mの2本目の滑走路を整備。総事業費およそ1,980億円を投じ、平成26年1月から着工を始め平成31年末には工事が終了する予定。
第2滑走路が完成すれば1日あたり約509回の発着が処理可能となり、年間発着処理容量は現在の135,000回から185,000回に増える見込みです。
なお、那覇空港では新国際線旅客ターミナルビルも現在建設中。現行の国際線旅客ターミナルビルは2014年2月16日の最終便をもって閉鎖し、新国際線ターミナルは2014年2月17日より供用を開始します。