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【コラム】女性ターゲットで勢力拡大狙う 進化系カプセルホテルの魅力とは?
最近、ファーストキャビンに代表される、「キャビン型カプセルホテル」が人気となる。
一般のビジネスホテルでも、従来から、ビジネスホテルとして区分されてきたホテルが、機能的かつ清潔感のある「宿泊特化型ホテル」と、客室面積や宿泊するだけに”プラスα”の付加価値を持たせた「アッパーミドルホテル」に特化しつつありますが、カプセルホテル業界でも同様の傾向があります。
カプセルホテルは法律上、「簡易宿泊営業」という区分になる。
旅館業としての営業は、原則として5部屋以上の客室とそれに伴う定員が必要で、客室面積は9平米以上であることから、その基準に達しない施設は簡易宿泊営業となり、カプセルホテルはこれに該当します。
カプセルホテルに入浴施設が併設されているのも、「宿泊者の需要を満たすことができる規模の入浴設備を有すること」という法律がある前提からとなる。
カプセルホテルは元々、終電に間に合わず帰宅できなくなったビジネスマンを主なターゲットに発達したもの。居所は個室ではないため、女性が性犯罪に巻き込まれる危険があることから、男性専用が多かったというわけとなる。
最近では、女性をターゲットにしたカプセルホテルも増えてきました。
もともと都市部では様々な理由から、小規模ながら潜在的にマーケットはありましたが、女性専用のスペースを設けるまでには至りませんでした。
しかし、女性の社会進出で、男性と同等の仕事で活躍する女性も増え、また、LCCや高速バス網などの発達で、格安で清潔、安全に移動できる手段が増えたということもあり、若い女性が一人旅に出る機会も増加。女性をターゲットにするカプセルホテルも多くなりました。
最近、宿泊特化型ホテルの出店ペースが落ちてきました。
飽和状態に近づきつつあるともいえますが、既日方大都市では、宿泊特化型ホテルの宿泊料金が、カプセルホテル並に料金まで下落している例もあります。
結果として、カプセルホテルがターゲットにしていた客層は、格安宿泊特化型ホテルへ流れるので、一般的なカプセルホテルは価格帯を更に下げざるを得ません。
ホテル業界でのカプセルホテル割合は2~3%と、今後もシェア率に大きな変化はないと思われますが、他方、利用者目線のコンセプトを打ち出している、進化系の「特化型カプセルホテル」は、宿泊特化型ホテル並の料金帯でも、需要が延びていく要素があると見られます。